ブラジル式フットサル講習会

ブラジル式フットサル講習会は、ポルセイド浜田監督(Fリーグ)を務める峯山典明(フットサルB級指導員)の指導論・育成フィロソフィーを掲載しているブログです。また、ブラジルで培って来た経験談、コラムも掲載しています。Copyright(C), 2005-2022 MIRACLON ブラジル式フットサル講習会 All rights reserved. このウェブサイトで掲載されている写真・記事・内容の出典を明記しない転載・無断転載・商用の転載を禁じます。

08,7/26(土)ビギナー講習会【テーマ:ディフェンスを崩して点を取る!パスフットサルを学ぼう。】レポート

08,7/26(土)開催したビギナー講習会

【ディフェンスを崩して点を取る!パスフットサルを学ぼう。】

のトレーニング内容を公開致します。

~開催するにあたって~

みなさんはどのようなフットサルをしている時が楽しいですか?

またはチームとして、どのようにして点を取れたら楽しいですか?

当講習会はブラジル式とうたっています。

ブラジルのフットボールというと個人技(特に攻撃面で)が

注目され、トリッキーなフェイント、華麗なテクニックを

活かした戦い方をイメージされる方が大半ではないでしょうか。」

確かにブラジル人は日本人と比較して、個のチカラは際立っています。

ですが、全ての局面で個人に頼った、個人任せのフットボール

しているわけではありません。

例えば、目の前の選手が最初から「ドリブルで抜くぞ!」といった

雰囲気をかもし出していたら、ある程度のレベルの選手ならば

抜かれる事はありません。

攻撃を遅らせて味方と挟む、ワンサイドカットをしてサイドに追いやり

後ろの味方にボールを奪わせる、など、

ドリブルをしようしようと思っている選手に対してはいくらでも

対処のしようがあります。それはどんなにスーパーな選手でもです。

ではなぜ、それでもブラジル人のテクニックが際立って見えるのでしょうか?

それは、相手選手(チーム)に的を絞らせないからです。

ボールを片方のサイドに置いてディフェンスをボールサイドに寄せて、

ディフェンスが寄った瞬間に素早く逆サイドに展開すれば、

ディフェンスが体勢を整える前に攻撃する事が出来ます。

そして、横パスを出した選手が攻めあがる事によって

ディフェンスのマークをずらす事が出来ます。

ポイントはこの横パスとポジションチェンジです!

横パスと選手がポジションを入れ替える事によって、相手ディフェンスの

体勢を崩す事がまず第一優先なんです。

そして、相手ディフェンスが崩れた時にパス・ドリブル・ロングシュート

を組み合わせるからこそ相手ディフェンスはそのどれにも的を絞れず、

結果、ブラジル人の個のチカラ(スルーパス、ドリブル、シュート)が

活きて来るんです。

このように、ブラジル人だからといって、個人のチカラが秀でている

からといって、全てが個人の能力だけでプレーはしません。

なぜならば、フットボールは1対1のドリブルで勝敗を決めるスポーツ」ではないからです。

GKと他のフィールドプレーヤーがお互いを尊重しあい、

全員のチカラで点を取る、勝利する、という事が出来るのが

理想ではないでしょうか・・・。

ブラジル式フットサル講習会が提唱するフットサルは

【パスフットサル】です。

どんなにドリブル技術が優れていてもフットサルの試合で

対戦相手全員を抜きさって得点するのは非常に難しいです。

また、フットサルのコートはサッカーよりもカナリ小さいため、

サッカーのイメージでドリブルをするとすぐにラインを割ってしまいます。

そしてドリブルはとても疲れます。

フットサルは全員がパスを出して前に抜ける、

スペースを作ってスペースを埋めるという動きを繰り返し行えば

必ず相手ディフェンスを崩す事が出来ます。

フィールドプレーヤー全員が連動する事によって、

スーパーな選手のプレーよりもはるかに効率よく、

得点チャンスが作れます。

本レポートから少しでも横パス、ローテーション、の重要性を

学んでいただけたら幸いです。

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☆アップ(1)

・コートのを左右1周ずつ、軽くランニング。

 コーナリングの際の体重移動や足首にかかる負担を考え、

 必ず左右両周り同じ回数走る。

・ストレッチ

 一種目10秒~15秒

☆アップ(2)

・対面で向かい合ってのパス交換。

 アップなので力を抜いてフォームを確かめるように軽く蹴る。

 パスを出したら正面に軽くランニング、続いてバック走、サイドステップも行う。

☆パス&トラップ練習

・6人1組で3対3で向かい合ってのパス交換。

・パスを出したら自分のいる列の最後尾へバック走で下がる。

・攻めているゴールを意識し、ディフェンスから遠い足でのプレーにこだわる。

・利き足とは逆足の苦手意識克服。

・左右両サイド行う。

☆3人でのローテーション(PIVO固定)解説

・ボードを使っての解説

 エイトのローテーションで、ALAについているDFの立ち位置で

 2つあるパスコースのどちらに出すか使い分ける。

 縦を切られていたらPIVO当て。

 中を切られていたらFIXOへのパラレラ。

※実際は横パス(逆サイドへの横パス)があるので、パスコースは常に

 3つある。

 GKから始まっていなければGKへのバックパスも含めて、パスコースは

 4つあります。

☆3人でのローテーション実践

・FIXO、両ALA、に分かれる。

 常に後ろ足にパスを出す事とドリブルする際は攻めているゴールを

 見る事を意識する。

☆3人でのローテーションからのPiVO当て→シュート

・FIXO、両ALA、PIVOに分かれる。PIVOは固定。

 3人がエイトのローテーションを行いながら、自分たちのタイミングで

 PIVOにパスを出して、PIVOとALAのワンツーパスで抜け出し、

 ファーポストへシュート。

 逆サイドのALAは必ずファーポストへ詰める。

☆3人でのローテーションからのスクリーンプレー(ディフェンスブロック)

・上記と同様にプレーをするが、DFをマンツーマンでつける。

・FIXOがALAにパスを出し後に、一度裏に抜けるフェイクをかけ、

 そこからパスを出したALAの目の前にいるDFに向かっていく。

 そのままDFの前に立ち、進行をブロックする。

 ALAは自分のDFがブロックされたのを確認してから中にワンドリブルし、

 PIVOにパスを出す。

 PIVOにパスを出したらそのままPIVOに寄って行き、落としをもらってシュートを打つ。

☆4人でのローテーション

・FIXO、両ALA、PIVOに分かれる。

 4人でエイトのローテーションを行う。

 FIXOはALAにパスを出したら、ALAの前方に走るのではなく、

 PIVOがいる位置に向かって、コート中央に走る。

 FIXOが走って来るのを見て、PIVOは真ん中のスペースを空けるためにサイドに開く。

 PIVOはFIXOがパスを出したALAのいるサイドに開く。

 4人のうち、右サイドの2人と左サイドの2人はサイドが変わらない。

<右サイドの場合>

・右ALAはパスを受けたらコート中央へ中ドリブルする。

 中ドリブルしたら左ALAにパスを出し、PIVOの位置へ真っ直ぐ走る。

 その後、左ALAがPIVOの位置に入ろうとするので、PIVOは右ALAの前方に開く。

 右ALAがコート中央へ中ドリブルすると同時にPIVOは右ALAの位置まで下りる。

※これの繰り返し

☆4人でのローテーションからのPIVO当て→シュート

・FIXO、両ALA、PIVOに分かれる。

 4人がエイトのローテーションを行いながら、自分たちのタイミングで

 PIVOにパスを出して、PIVOとALAのワンツーパスで抜け出し、ファーポストへシュート。

 逆サイドのALAは必ずファーポストへ詰める。

☆ゲーム

・テーマが「ディフェンスを崩す」なので、自陣での無謀なドリブル、

 自陣からの長いパスは禁止にしました。

 また、ローテーションを実戦でプレーしてもらいたかったので、

 DFには前からボールを奪いに行かないで、ハーフコートマンツーマン

 で守ってもらう事を条件にしました。

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以上がディフェンスを崩して点を取ろうのトレーニング内容です。

チーム練習等の参考にしていただけたら幸いです。