ブラジル式フットサル講習会

ブラジル式フットサル講習会は、ポルセイド浜田監督(Fリーグ)を務める峯山典明(フットサルB級指導員)の指導論・育成フィロソフィーを掲載しているブログです。また、ブラジルで培って来た経験談、コラムも掲載しています。Copyright(C), 2005-2022 MIRACLON ブラジル式フットサル講習会 All rights reserved. このウェブサイトで掲載されている写真・記事・内容の出典を明記しない転載・無断転載・商用の転載を禁じます。

09.6/22(月) 月曜初級クリニック

09,6/22(月)に府中SGで行った月曜初級クリニック、

【テーマ:個人戦術(フェイク)】のレポートになります。

各種メディアや雑誌で頻繁に出てくる【フェイク】という動きですが、

ゲームの中で実際に使えているプレーヤーはどのぐらいいるでしょうか。

私が今まで見てきたチームの中で誰からも教わらなくてもフェイクの

動きで対戦相手を騙せている人はごくわずかでした。

【フェイク】の動きで大事なのは、相手を騙せるかどうかです。

大半の人がただサイドステップしてるだけだったり、

足を前に2~3歩動かすだけだったり、

あるいは前後に動きすぎてしまってディフェンスを振り切れない

フェイクをしてしまっています。

サッカーと違ってフットサルはコートが狭いですから、

この【フェイク】という動きが出来なければ、理解出来なければ

より上のレベルには行けませんし、試合中になかなかパスをもらう事も出来ません。

ボールをもらう動きの一つである【フェイク】はフットサルで

最も必要とされる技術だと思っています。

この【フェイク】という動作を行う際、体の使い方はどうなるのか、

足の動かし方(ステップ)はどうなるのか、

その部分をしっかりと解説しお伝えしたいと思います。

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●ALAのフェイクのステップ解説

・フェイクのためのフェイクはなく、目の前のDFとの駆け引きで裏を取る事を目的とする。

 裏を取れればGKと1対1になったり、決定的な得点チャンスを作れます。

 だから、ALAはまず裏を取る事を考える。

・「裏を取る=ライン際を真っ直ぐ走る」となる。という事は体の向きはラインに沿って、

 攻めているゴールを向いていなければいけない。

 ただし、ボールを見なければパスに反応出来ないし、もし足下にパスが来た時にトラップしなければいけないので、後ろ足はコート中央に向け、前足はサイドラインに沿って前に向ける。

・裏を取る動きは必ず後ろ足が第一歩になります。前足が第一歩になってしまうと、

 大股で一歩踏み出した状態になってしまうので、その次の一歩が出せない。

 だけど後ろ足が第一歩ならば、すぐに二歩目が出ます。

 基本は【クロスステップ】です。

・フェイクで後ろに戻る時も同様で、自陣に遠い足から動かして、クロスするように足を動かす。

●ALAの裏を取る動き→スルーパスを出す、受ける、フェイクで戻る(1)

・パス出し(FIXO)と受け手(ALA)に分かれる。

・FIXOはセンターサークルぐらいの位置、ALAはセンターラインのサイドライン際に立つ。

・コーチがDF役として立っているので、ALAはその裏を狙って走る。

 FIXOはタイミングよくALAにスルーパスを出す。

 ALAは常にライン際を走る事。

 少しでもコートの中に寄ってしまうとゴレイロが飛び出して来れる位置に入ってしまうので、

シュートが打てない。

 もちろんFIXOもスルーパスはコーナーアーク手前2mぐらいに出すようにする。

・ALAは常に自分とボールがある位置を線で結ぶ。

 自分とボールを結んだ線とDFが同列ならば裏を取れるので、一気に走る。

 自分とボールを結んだ線とDFが後ろならば裏を取れないので、一度裏を取る動きをして

 DFを後ろに下げ、1~2歩程度戻り足下にパスを要求する。

・ALAはまず裏を狙う動きをする。DFがついて来て裏が取れなかったらすぐにフェイクをして1~2歩戻る。

 というようにゲーム中の相手・自分を含めてイメージを膨らましながらプレーする。

・ALAは後ろ足でトラップした場合、前を向くように心がける。

 ALAが前を向くと、1対1をドリブルでしかけて来るのか、それともPIVOに当てて来るのか

 選択肢が沢山あり、DFにとって怖い動きになるので、前を向くクセをつる。

・FIXOはALAの動きを凝視する!裏が取れずにフェイクで戻って来た場合は

タイミングが遅れないようにする。

 戻って来た瞬間にちょうど足元へパスが出すようにする!

●ALAの裏を取る動き→スルーパスを出す、受ける、フェイクで戻る(2)

・ALAが裏を取れればFIXOはスルーパスを出す。

・ALAが裏を取れなくてフェイクで戻った際にDFが追いかけて来る場合がある。

 DFが追いかけて来たら、再度裏のスペースをつくチャンスです!

・FIXOはフェイクで戻って来たALAに対して、DFが追いかけて来た場合、裏のスペースをつくためにワンツーを狙う。

 FIXOはフェイクで戻って来たALAの後ろ足にパスを出す。

 ALAは目の前のDFがボールを奪いに来ているのを確認し、DFが突っ込んで来たらすかさずFIXOにボールを戻す。

 ALAはFIXOにパスを出したら素早くDFの裏を取って、前方のスペースへ走る。

 FIXOはALAからのパスをノートラップでスルーパスを出す。 

※FIXOとALAのワンツーパス。

<フェイクのポイント>

・基本は裏を狙う。絶対に裏を取る!という気持ちでプレーをする。

・フェイクで戻るのはDFがついて来た場合。DFがついて来ないなら裏へ走る。

・常に目の前のDFの視線を確認する。DFがボールばかり見ていて、自分を見ていないならば裏を狙う。

 マークを見失っているはずなので、高確率で裏を取れます。

・足の動かし方は常に遠い足から。クロスステップ。首を振って、目だけでボールを見る。

 身体の向きは攻めているゴール方向。

・フェイクで戻る際に戻り過ぎない。戻るのは1~2歩程度。戻り過ぎるとボールの位置を押し上げられない。

・常に自分とボールがある位置を線で結ぶ。

 自分とボールを結んだ線とDFが同列ならば裏を取れる。

 自分とボールを結んだ線とDFが後ろならば裏を取れない。その場合は、

 一度裏を取る動きをしてDFを後ろに下げ、1~2歩程度戻り足下にパスを要求する

●ゲーム

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以上が6/22(月)に行ったナイタークリニックのトレーニングメニューに

なります。

チーム練習や自主トレーニングの参考にしていただけたら幸いです。