ブラジル式フットサル講習会

ブラジル式フットサル講習会は、ポルセイド浜田監督(Fリーグ)を務める峯山典明(フットサルB級指導員)の指導論・育成フィロソフィーを掲載しているブログです。また、ブラジルで培って来た経験談、コラムも掲載しています。Copyright(C), 2005-2022 MIRACLON ブラジル式フットサル講習会 All rights reserved. このウェブサイトで掲載されている写真・記事・内容の出典を明記しない転載・無断転載・商用の転載を禁じます。

U-18フットサルリーグ審判員育成の試み

 

今年度も無事に東京都ユース(U-18)フットサルリーグが開幕し、

現在1部と2部で数試合を消化出来ています。
 
3年目を迎えるU-18フットサルリーグでは今年度から審判部を立ち上げ、
各チームの審判ライセンス保持者の中から「やる気ある人材」をリーグに派遣し、
主審と副審を担当してもらっています。
 
本リーグは帯同審判制を採用しているので各チームに2名ずつ、ライセンス保持者がいます。
しかし、当然の事ながら「ライセンスを持っている=ジャッジ出来る」ではありません。
残念ながらチーム数×2名がそのまま派遣可能な審判数とはならないのです・・・。
 
2部リーグはフットサルに取り組み始めたチーム、サッカーと掛け持ちのチーム、
エンジョイ志向のチームで構成されていますので、荒れる事無くスムーズな試合が
多い事から下級生のライセンス保持者に主審と副審を務めてもらっています。
 
2年前のリーグ発足時からしのぎを削って来た強豪チーム同士の対戦になる1部リーグでは
審判部に登録をしている3級審判2名とユースリーグOBの経験豊富な4級審判を中心に
主審を担当してもらい、各チームの4級審判たちが副審を務めています。
今後、リーグ終盤を迎えて優勝がかかってくるとフィジカルコンタクトの多い、
激しい試合が増えて来る事が予想されます。
 
フットサル界では大人のビギナークリニック、小中学生のフットサルスクールなど、
プレーヤーとして上手くなりたい人のためのレベルアップの場は増えて来ていますが、
(指導者のための研修会・講習会も増えつつあります。)
審判を育てる場はRAのトレーニングセンター、そして更新講習会ぐらいだと思います。
 
ライセンスを取得したばかりの高校生審判が安心して審判経験を積める場は無いのが現状です。
 
先にも述べましたが、「ライセンスを持っている=ジャッジ出来る」ではありませんので、
ライセンスを取った後にどれだけ試合で笛を吹いて経験を積めるかで、審判としての
関わり方が変わって来てしまうと思います。
ライセンスを取った人がぶっつけ本番でイベントで審判をやるには荷が重いですし、
公式戦は3級以上が割当となりますので敷居が高いと言わざるを得ません。
では、どこで経験を積むかというとチームの紅白戦や練習試合などが中心で、
真剣勝負とはかけ離れた内容となってしまいます。
これではいつまで立っても公式戦で笛を吹く事は難しいです。
 
そこで、本リーグでは知人を通じて経験豊富な審判に来ていただき、
試合で笛を吹く高校生審判たちを教育していただいております。
 
本リーグの審判部では公式戦での審判経験が豊富な方が顧問となり、
3級審判と共に経験の浅い4級審判たちにアドバイスをし、審判として1人立ち出来るような
体制を作り上げています。
 
私自身がそうでしたが、ルールブックを読んだりプレーする事でわかったつもりでいても
実際に審判としてジャッジする立場になると解釈を間違っている事が多々あります。
また、主審副審の立ち位置やシグナルの方法なども「審判としてプレー」する事で
初めて体験する事なので、やはり審判レベルを上げるには審判をやらなければいけないと実感しました。
 
本リーグではライセンス取得数年の選手から取得したばかりの選手まで積極的に笛を
吹いてもらい、どんどん審判としての試合経験を積んでもらっています。
そして、何か問題点や修正すべき点があった場合はハーフタイムと試合終了後に
経験豊富な審判の方にアドバイス及び改善していただいております。
 
このように、東京都ユース(U-18)フットサルリーグでは選手にはプレーするだけでなく、
審判としてもフットサルに関わってもらっています。
 
全て大人が用意して選手がそれに乗っかり、プレーだけを楽しむものではなく、
「選手たちが率先して自ら運営に関わり、自分たちで作り上げて行くリーグ」
これが本リーグの理念になります。