超初心者対象・得点力アップ、トレーニングメニュー(2)
3/23にアップしました、「超初心者対象・得点力アップ、トレーニングメニュー(1)の続きになります。今回は、より実践的なものになります。
●シュート練習(1)
・シュートを打つ選手と、パス出しに分かれ、シュートを打つ選手は、
ハーフウェーラインに待機。
・サーバーがゴール脇に待機し、そこからシューターに向かって、パス出し。
パスを出すのは、ペナルティエリアとハーフウェーラインの間ぐらいで、
パススピードは極力遅くし、走り込んでシュートを打ちやすくします。
シュートを選手は、サーバーからのパスにあわせて、走り込んで、
ノートラップでシュートを打つ。
[ポイント]
・試合中、ゴール前の混戦から、こぼれ球が自分の目の前に、転がって来た
という状況をイメージしてください。
混戦では、トラップをしている余裕はありませんし、トラップすることで、
シュートを打つまでに時間がかかってしまい、相手DFがシュートコースを
消してしまうかもしれません。そのため、ノートラップシュートにします。
・シュートフォームをチェックする。
(軸足の踏み込み、踏み込みと同時に、蹴り足を後ろに振り上げ、
キック後は、蹴り足の膝から下を、振り切っているか。爪先は下を向いて
いるか、足の甲でボールの中心を蹴れているか、蹴った後、体重移動が
出来ているか、等)
・試合中、シュートを上にふかしてしまうと、絶対に得点することは
出来ません。グラウンダーのシュートを打てば、味方が角度を変えたり、
GKの弾いたボールを押し込んだり、相手選手が触ってオウンゴールする
こともあります。しかし、上にふかしてしまっては、ピッチにいる選手は、
誰も触ることが出来ません。上にふかす=届かない、触れない・・・
となるので、当然、得点する可能性はなくなります。
ですから、一番最低なシュートは、バーの上にふかすことです。
グラウンダーで枠を外したとしても、運良く味方がその場にいたり、
DFに当たって、味方の前にこぼれたり、オウンゴールがあります。
●シュート練習(2)~応用~
・コーナーアークからパスを出すことによって、より実戦形式になります。
例えば、シューターをハーフウェーラインの右サイドラインに配置し、
パス出しを、シューターから見て、右のコーナーアークに配置します。
そして、パスをライン際に出して、それを走り込んで、右足でシュートを
打ちます。左コーナーアークからのシュートはその逆で、左サイドから、
ライン際に出されたパスを、左足でシュートします。
[ポイント]
・コーナーキックからの得点は、大きく分けて2つあります。
ペナルティエリアの中に、低くて速いシュート性のボールを入れて、
中で押し込むか、点で合わせるという方法と、
ライン際に、後ろに下げて、走り込んでファーサイドに向かって、
強いシュートを打つ方法の2つです。
・DFがペナルティエリアを空けてしまっているならば、中に速いボールを
入れて、押し込むことを狙えば良いですが、中を4人で固められている
状況で、ペナルティエリアに入れてもクリアされてしまうだけです。
ですから、中を固められている場合は、後ろに下げて、走って来た選手が
ノートラップでファーサイドへシュートを打つことを狙います。
もちろん、DFが寄せて来たら、キックフェイントが有効です。
●シュート練習(3)
・前述した、(2)のペナルティエリアに速いボールを入れて、点であわせる
ためのトレーニングです。
・シュートを打つ選手は、PKマークに待機し、パスを出す選手は、
コーナーアークからパスを出します。
・パスの出し手は、グラウンダーで、強くて速いシュート性のパスを出し、
シュートを打つ選手は、それに合わせて、走り込み、プッシュシュートを
狙います。ゴール前なので、強いシュートは必要ありません。
強いシュートを打とうとすると、無駄な力が入ってしまい、空振ったり、
ふかしてしまいます。ペナルティエリア内では、GKの至近距離なので、
足を振り抜かなくても、合わせるだけで十分強いシュートになります。
至近距離で、ノートラップで放たれたボールには、意外と勢いがつくので、
GKにとっては、非常にとりづらいシュートになります。
また、コースを狙えば、GKは反応出来ません。
強く蹴ろうとして空ぶったり、ふかすよりも、ノートラップでコースを
狙うことが、より得点の確率が高いです。
[ポイント]
・あわせるだけのシュートは、振り抜かずに、インサイドキックを使います。
プッシュシュートなので、足の内側部分をボールに当てるだけで、
非常に強いシュートが打てます。絶対に振り抜かないようにしましょう。
・試合中に、味方のすごく速い折り返しが目の前に来た! という、
状況をイメージして、シュートを狙って下さい。
●PIVOのシュート練習
PIVOのターンや、シュートは、練習しなければ身につけることの出来ない、特殊なテクニックだと思います。PIVOはその名の通り、「ポストプレーをする選手」のことを指すので、常に、DFに背を向けた状態でのプレーになります。
・2人1組で、PIVOとDFに分かれます。
PIVOは、最初からボールを足裏でコントロールした状態になり、
PIVOの背中にDFが軽く手を置けるように準備します。
DFが、背中の右側に手を置いたら左にターン。
DFが、背中の左側に手を置いたら右にターン。
というように、DFの腕を支点にして、DFの体重が乗っていないサイドへ、
すぐにターン出来る癖をつける。
実際の試合中に、どのような状態になったら、左右どちらにターン
しやすいかを、すぐに判断出来るようにするため。
・ボールを真横に動かしてしまうと、ターン出来ないうえ、軸足をゴールに
向けて踏み込めないので、シュートが打ちにくいです。
ボールを足裏で、斜め後ろに動かすことで、シュートを打ちやすくなります。
●カウンターからのシュート練習
フットサルの試合で、一番得点が生まれるのは、カウンターからの数的優位を活かした、素早い攻撃からのシュート→ファーポストでのプッシュ、です。それをイメージした、シュート練習をします。
・左右のALAと、FIXOの3箇所に分かれます。FIXOは、自陣の第2PKマークの
位置へ、左右のALAは、ハーフウェーラインの高さで、左右のサイドライン
ギリギリの位置で待機します。
・FIXOは、自分の判断で、好きなサイドのALAに走らせるパスを出す。
まず、走らせたい選手に対して、「~、走れ」と指示を出します。
そして、その選手が走ると同時に、前にパスを出すようにします。
パスは、ALAの前方5mぐらいを目安として下さい。
逆サイドの選手は、走った選手を見ながら、ファーポストめがけて、
全力で走ります。パスを受けた選手が、GKを引きつけてくれるので、
ファーポストで待ち構えて、無人のゴールにプッシュするためです。
・パスを受けたALAは、ワントラップしてGKの位置を確認し、その後
ファーポストめがけてパスを出します。
パスが出なかったサイドのALAが、ラストパスが来ることを信じて、
ファーポストへ全力で走って来ているはずです。
・FIXOのパスが悪く、長い距離を走らされて、深い位置までボールが
転がった場合は、トラップせずに、ノートラップで折り返します。
トラップしてしまうと、ペナルティエリア付近では、GKが距離を詰めて
来る可能性がありますし、ファーサイドへのの角度が悪くなり、ファー
サイドへパスを出せなくなってしまいます。そうならないためにも
深い位置ならば、ノートラップで打つことを意識して下さい。
・FIXO→左右どちらかのALA→ALAはワントラップして、ファーポストへ
強いパス→逆ALAは、インサイドキックで、合わせるだけのプッシュシュート。
[ポイント]
・パスをもらったALAは、GKを引きつける。
・逆サイドのALAは、ラストパスが来ると信じて、ファーポストへ全力疾走。
・GKがニアにポジションを取っているので、ラストパスをファーサイドへ出す。
・パス2本+シュートで得点する!
[ポイント]
※本来ならば、ファーサイドへはシュートを打つべきなのですが、今回は超初心者対象のため、逆サイドが詰める事(3人目の動き)の重要性を第一に伝えたかったので、あえてシュートではなく、パスと記載しました。また、合わせるだけの、プッシュシュートの練習メニューも載せてあるので、実際に試合を想定した中で、トライしてもらいたいという意図の基、シュートではなく、パス表記にしてあります。
●シュート練習(5)
・パスフェイントからのドリブルシュートです。
・シュートを打つ選手は、左右どちらかの、ラインぎりぎりの位置でボールを
保持します。そして、PIVOがサイドラインに流れるのをイメージし、その
PIVOへ、ラインに沿った縦パスを出すことをイメージした、【キックフェ
イント】をします。キックフェイントは、パスを出すように、軽く足を後ろ
に引き、パスを出そうと足を振り下ろすと同時に、足をボールの上に乗せ、
足裏でボールを止めます。
この動作が大きければ大きいほど、相手DFは、PIVOに縦パスが入るだろう
と、錯覚します。
目の前のDFをキックフェイントで、PIVOへのパスコースを切らせるように
ライン側に寄せたら、その瞬間に足裏でボールを、コート中央へ向かって
真横に転がします。ピッチ中央へ向かってドリブルし、その後シュート。
・左サイドでプレーする場合は、パスのキックフェイントは左足、シュートは
右足。右サイドでプレーする場合は、パスのキックフェイントは右足、
シュートは左足になります。キックフェイントの後に、ピッチ内側へ、
ボールを転がすので、外側の足でないと、転がすドリブルは難しいです。
[ポイント]
・キックフェイントは、実際にボールを蹴る時と同じように、蹴り足を後ろに
引き上げるようにしましょう。
蹴り足を振り下ろしたら、足裏をボールの上に置く。ボールの上に、足裏を
置くと同時に、その足裏で、ボールをピッチ中央に向かって、横にスライド
させます。
・DFを引きつける為のフェイントは、何も足だけでやるモノではありません。
手を使って、PIVOをサイドラインに寄せるようなジェスチャーをすれば、
それだけで目の前のDFは騙せます。
PIVOをサイドに開かせるような、手のジェスチャーに加えて、キックフェ
イントを行うことで、より効果があります。
また、手と一緒に【声】を使う手もあります。
声でPIVOに、「右(左)に開け! 」と言いながら、手でも外に開くような
ジェスチャーをすれば、さらにフェイントとしての効果が増します。
何事もそうですが、スポーツも例外無く、一朝一夕にはいきません。今回、得点力アップのための、トレーニングメニューということで、いくつかの内容を掲載しましたが、必ずしも、この順序でやらなくてはいけないわけではありませんし、全てを一度に取り入れる必要もありません。
まずは、ご自身の実力にあった物を選択し、そして、それらを1つずつ、クリア出来てから、次のステップへと進んで下さい。第一に、基礎となるフォーム固め。フォームが固まり、ボールの中心をとらえられるようになったら、実際にボールを蹴ってみて下さい。その際も、止まっているボールを蹴ることから始め、止まっているボールの真芯をとらえられて、強くて真っすぐなシュートを打てるようになったら、次は動いているボールを蹴ることに挑戦。そして、少しずつ、転がす距離を伸ばしたり、パススピードを強くしたり、負荷をかけていくべきだと思います。
ここに挙げたものが全てが必要、重要というわけではありませんので、ぜひご自身で吟味し、実際に挑戦していただいて、それに伴って取捨選択をするようにして下さい。多くの方のレベルアップに、貢献出来たら幸いです。