ストレッチの重要性(2)~ケガを未然に防ぐ~
2016年6月7日に行った中学サッカー部の
「ストレッチの重要性」に関する講義の続きです。
激しいスポーツをするなど、筋肉に無理な力がかかると筋肉は固くなる!
ということを前回書きました。
スポーツをして筋肉が固くなっているにもかかわらず、
ストレッチ及びクールダウンなどで筋肉をほぐさず、
そのまま次の日、その次の日以降もスポーツを行うと、
どうしてそれがケガにつながるのでしょうか?
<ストレッチをしないとどうなるか>
●固くなった筋肉をほぐさずに、そのままプレーする
↓
●固まっている筋肉にこれ以上負担をかけないように、
他の筋肉がカバーする。
よって、他の筋肉にも無理な力がかかるようになる。
↓
●当然、固くなっている筋肉の範囲が広がって行く。
※第一段階
↓
●筋肉に痛み、張りが出て来る。
↓
●痛みや張りがあり、何かおかしいな?と感じて
いるにもかかわらず、ストレッチをする習慣がないために
放置してしまう。(ほぐすことなどしない)
↓
●痛みが鈍くなる。
※第二段階
痛みが鈍くなる=状態が良くなったと錯覚する
(回復行為をしていないのだから良くなるはずがない。)
↓
●痛みが良くなったと錯覚しているので、そのまま更に放置する。
↓
●筋肉がコリ固まり血流が悪いまま放置されると血行障害が起こる。
※第三段階(酸素・ナトリウム・ミネラルなどが不足する。)
↓
●ストレッチをしようとすると痛みが出る。
ほぐすこともできないほど筋肉がコリ固まり、
ストレッチを含む軽い運動などでも痛みが出るので、
より悪化してしまう。(筋肉の炎症が進行するなど)
※第四段階
筋肉が固くなると、コンディションが良かった時に出来ていた
動作(プレー)が出来なくなります。
しかし、頭の中では今までの経験によって「このぐらい出来るだろう」
ということから、いつもと同じプレーをしようとしてしまいます。
すると、筋肉には無理な力がかかりますので、もうこれ以上伸びない
という状態になっている筋肉が伸びてしまい、ケガにつながります。
足・膝・腰を曲げる(捻るを含む)などの動作や、ゼロポジションから
予備動作なしで一気に加速したり、急に止まったり、飛んだり着地したり
するなど、このような動作でもケガにつながります。
固くなった筋肉はストレッチや他クールダウンを含め、
ほぐして元の状態に戻さないとイメージ通りのプレーはできません。
できないにもかかわらず、無理な力を加えるので、ケガをしてしまいます。
筋肉をほぐしさえすれば筋肉に無理な力が加わることはありませんので、
ケガを未然に防ぐことができます。
(3)に続く