ブラジル式フットサル講習会

ブラジル式フットサル講習会は、ポルセイド浜田監督(Fリーグ)を務める峯山典明(フットサルB級指導員)の指導論・育成フィロソフィーを掲載しているブログです。また、ブラジルで培って来た経験談、コラムも掲載しています。Copyright(C), 2005-2022 MIRACLON ブラジル式フットサル講習会 All rights reserved. このウェブサイトで掲載されている写真・記事・内容の出典を明記しない転載・無断転載・商用の転載を禁じます。

見るということ(1)~パスコース作りとアイコンタクト~

11/16(水)に行ったジュニア練習のトレーニングメニューです。

チーム練習の参考にしていただけたら幸いです。

※小学4、5年生

 

●ウォーミングアップ ・自由に360度ドリブル ・右足のアウトサイドだけ使って、自由にドリブル ・右足のインサイドだけ使って、自由にドリブル ・左足のアウトサイドだけ使って、自由にドリブル ・左足のインサイドだけ使って、自由にドリブル

 

●3対1のパスゲーム(1) ・5m四方のグリッドでプレー ・3タッチ以下でのプレー ・DFの足にかからないポジションを取る ・常にDFの足を見ること ・自分以外の味方二人を同時に見られる身体の向き

 

●3対1のパスゲーム(2) ・上記(1)のプレーに攻撃意識を加える。 ・5m四方のグリッド二つをあわせて、守備側コート、  ハーフウェーライン、攻撃側コートを作る。 ・オフェンスの3人はDFにパスカットされないように、  パスを4本繋げる。  パスを4本繋げたらハーフウェーラインを越えて、  相手守備側コートへ攻める。  4本目のパスを攻撃のスイッチとして、4本目のパスを  繋いだ時に3人が攻撃するための動きをする。  しかし、攻め急ぐとパスコースが消えてしまうので、  慌てることなく、パスを繋ぎつつ守備側コートへ  入れるようにプレーする。 ・守備側コートへ入ったら、再度そこからパスを4本繋ぎ、  もう一度逆サイドのコート(元いたハーフコート)へ  移動できるようにする。  何往復でもできるように工夫する。

 

●3対1のパスゲーム(3) ・上記(2)のプレーにシュートを加える。 ・パスを4本繋いだら守備側コートに入り、シュートを打つ。

 

●7人1組でのパスゲーム(1) ・マーカーを8個使って5m四方のグリッドを作り、  各辺の中心にマーカーを設置する。  合計で角の物をあわせて、マーカーは8個になる。  そして辺が8出来る。 ・7人はそれぞれ8ある辺のうち、7の辺に入る。 ・使うボールは一つ。手で持ってプレーし、パスは手で投げる。 ・ボール保持者はパスを出したい相手の名前を呼んで、  手でボールを投げてパスする。  パスしたら空いている辺に移動する。  移動する際はクロスオーバーのプレーを想定して、  マーカーの外を通ること。

 

●7人1組でのパスゲーム(2) ・慣れて来たら上記(1)のプレーをボール2個で行う。 ・一人の選手にボールが同時に2個行かないように、状況を見る。 ・名前を呼んでパスする前に、出し手と受け手の目が合ったことを  確認すること。アイコンタクトは必須。

 

●7人1組でのパスゲーム(3) ・上記(2)のプレーを足で行う。 ・インサイドキックでのパスにこだわる。 ・パスは強く、正確に蹴る。

 

●フェイントの魅せ合い ・5人1組で4グループに分かれ、各グループ毎でドリブルフェイントを  魅せ合う。 ・5人それぞれが1人ずつドリブルのフェイントをやって魅せる。  他の選手はそのフェイント真似して、実際にプレーしてみる。

 

●ゲーム ・GKは1分毎に交代。なるべく積極的に、自分からGKをやること。

 

<話した内容>

サッカーでは相手DFに対してパスコースを二つ作ることは 基本です。(3人で三角形を作るように) 味方が一人しかいなければパスコースは一つしかないので、 DFは容易にパスカットすることができます。 パスを繋ぐためにはパスコースが最低でも二つは必要です。 しかし、ボール保持者に対して二人が近寄れば良いという わけではなく、三角形を作ったとしてもDFの足が届く所に いてはパスが通りません。 だからこそ、「DFの足を見る」ことが重要になってきます。 人数が多いからパスが回るのではなく、 DFにパスカットされないポジションに味方がいるから パスを繋ぐことができるんです。 そして、パスゲームの際に名前を呼んだだけでは上手くパスが 通らないことがありました。

また、一人の選手にボールが2個行くこともありました。 それは、パスの出し手が名前を呼んだだけで受け手が わかってくれたと思い込み、独りよがりなプレーをしていた ということです。 名前を呼んだだけでわかってくれたと判断せず、 受け手の目も見ること。 もし、自分の意図を理解してくれているならば、 必ず受け手も自分の目を見てくれる。 お互い目が合って初めてプレーが成立するということを 理解して欲しい。 それが出来るようになって来ると、指示を出さなくても 咄嗟のアイコンタクトだけでコンビネーションプレーが 出来るようになる。 それが出来る仲間(コンビ)を作れるようになると、 サッカーがもっと楽しくなります。 更に、チーム全体で誰もが誰とでもアイコンタクトが 出来るようになると、チームが強くなる。 よって、勝率も高まるので、よりサッカーが楽しいものに なってきます。

最後にフェイントの魅せ合いをやってもらったのは、 人のプレーを見てイメージすることで、それを実際に プレー出来るようにすることは大事だからです。 目で見た物を頭の中でイメージし、それを同じように プレーするのはとても難しいことです。 だからこそ、目で得た情報を元に身体がイメージ通りに 動けるようになれば、もっと良いプレーが出来るように なるということです。 これからも人のプレーは目で見てイメージし、良い物は 真似して取り入れるようにしてみてください。