ブラジル式フットサル講習会

ブラジル式フットサル講習会は、ポルセイド浜田監督(Fリーグ)を務める峯山典明(フットサルB級指導員)の指導論・育成フィロソフィーを掲載しているブログです。また、ブラジルで培って来た経験談、コラムも掲載しています。Copyright(C), 2005-2022 MIRACLON ブラジル式フットサル講習会 All rights reserved. このウェブサイトで掲載されている写真・記事・内容の出典を明記しない転載・無断転載・商用の転載を禁じます。

ドリブル突破~DFよりも優位に立つ~

2017,2/1(水)に行ったジュニアユース練習のトレーニング内容を公開致します。チーム練習の参考にしていただけたら幸いです。

テーマ:「ドリブル突破~DFよりも優位に立つ~」

※前に運ぶ、パスコースを作るためのボールコントロールではなく、

 突破するためのドリブルです。

 

●ウォーミングアップ

・軽くランニング。

・ブラジル体操(動きながらの関節運動)

・一人一個ボールを保持し、コートを右回り左周り二周ずつドリブル。

・10m四方のグリッド内に全員が入り、ぶつからないように

 自由にドリブル。

・二人一組になり、5m幅に離れて向かい合う。

 お互いがお互いに向かってドリブルし、適度な間合いで

 共に同じ足でボールをまたいでアウトサイドで突破。

 ドリブルで反対側へ移動。

※お互いがお互いに向かってドリブルしている際に、

 どちらかがシザースする足を指定するとぶつかることなく

 同じ足でシザースして、同じ足のアウトサイドで突破

 することができます。

 

●1対1~ドルブル突破~

・二人一組でボールを一個保持。

・マーカーを3m幅に置いて、簡易のラインゴールを作る。

・ディフェンスはマーカーとマーカーの間に立ち、

 横に一歩だけ動けます。

・オフェンスはディフェンスと向かい合い、シザースフェイント

 を駆使してラインを突破する。

 

●ドリブル突破~追いつかれたDFにボールを奪われない(1)~

・ドリブルしている最中に身体を当てるトレーニングです。

・試合中にドリブルで突破を図り、DFが並行して走っている

 状況を想定する。

・並行して走るDFがボールに触れないように、肩を当てて

 DFのバランスを崩してからボールをコントロールする。

・二人一組になり、ボールをオフェンス側の選手が保持する。

 ディフェンスの選手はオフェンスの選手の左右どちらかの

 一歩下がった所で待機する。

・オフェンスがドリブルを開始したら後ろから追いかける。

・ディフェンスがボールに触ることができたらディフェンス

 の勝利。

・オフェンスはディフェンスに肩を当てて、ディフェンスの

 体勢を崩すことが出来たらシュートを打つ。

 

●ドリブル突破~追いつかれたDFにボールを奪われない(2)~

・後ろから追いかけてくるディフェンスに追いつかれないよう、

 ディフェンスの進路を塞ぐテクニックを身に付けます。

・試合中にドリブルで突破を図り、DFが後ろから追いかけて

 来る状況を想定する。

・後ろから追いかけて来るディフェンスが自分と同じ位置まで

 追いついてしまうと、先に肩を当てられたりスライディング

 タックルされてしまう恐れがあります。

 そうならないように、ディフェンスの進路を塞ぐように

 後ろを振り返ってディフェンスが走って来る位置を

 確認しながらドリブルをして、ディフェンスの正面に

 なるようにドリブルの進路を左右に少しずらします。

・二人一組になり、ボールをオフェンス側の選手が保持する。

 ディフェンスの選手はオフェンスの選手の左右どちらかの

 10m下がった所で待機する。

・オフェンスがドリブルを開始したら後ろから全力で追いかける。

・オフェンスはディフェンスの進路を塞ぐように後ろを振り返り、

 ディフェンスの正面になるようにドリブルの進路を左右に

 少しずらし、ディフェンスが背中にぶつかるもしくは触れる

 状況を作り出す。

 ディフェンスはドリブルしている選手の背中が急に自分の

 目の前に現れるので、両手を上げて接触していないように

 アピールするしかありません。

 背中を押してファウルする方法しかドリブルを止める

 手立てがありませんので、圧倒的にオフェンス有利になります。

・マスターして欲しいテクニックの一つです。

 

●ゲーム

・3対3+GK

・ゴールを左右にそれぞれ一つずつ、正面に一つ設置。

・正面のゴールには各チームGKが入る。

・左右のゴールはマーカーで作り、ライン突破とする。

・左右のラインゴールをドリブルで突破すれば一点、

 正面のGKがいるゴールにシュートを決めたら二点。

・積極的にシザースフェイント使う。

・ゴールが三つあるので、ドリブルの選択肢が増える。

 ディフェンスが少ないゴールを瞬時に判断し、

 急な方向転換をするなどドリブルを駆使する。

 

<話した内容>

試合中にドリブル突破を試みて、ディフェンスが後ろから

追いついて並走しただけで足を止めて切り替えし、

後ろの味方へバックパスをするプレーがとても多い。

それは見ている人にとって残念なプレーでもあります。

ディフェンスに少し並走されただけで弱気になり、

勝負することを諦めてバックパスに逃げるのは

成長の妨げになります。

次の試合からはより攻撃的にチャレンジできるように

今日はドリブル突破に特化したトレーニングを行いました。

多くの選手がディフェンスに並ばれるとボールを奪われない

ようにボールをコントロールしようとして、ボールに

注意を奪われている間に肩をぶつけられて体勢を崩し、

その結果ボールを奪われてしまっています。

本来、プレーの順序は逆になります。

ディフェンスに並走されたら、まずはディフェンスに肩を

ぶつけてディフェンスの体勢を崩します。

ディフェンスの体勢を崩すことができれば、ほぼボールは

奪われませんし、ボールに触ることもできなくなります。

なぜならば、ディフェンスが大勢を崩した瞬間にトップスピード

でドリブルしてディフェンスを置き去りに出来るからです。

たった一瞬でもディフェンスの体勢を崩すことが出来れば

オフェンスの勝ちです。

なお、肩を当てる瞬間はボールを放っておいてかまいません。

ボールは丸いので勝手に真っすぐ転がっていきます。

ボールを重要視するあまり最初にボールをコントロール

したい気持ちはわかります。

しかし、一番きにしなければいけないのは、ボールを奪に来る

ディフェンスです。このディフェンスさえ何とかすることが

出来れば、邪魔する相手がいない状況ならばボールは自由に

扱う余裕が生まれます。

今までと逆の発想でプレーすることが出来ればディフェンスに

勝てます。

ディフェンスに並ばれたから「もうダメだ」と諦めるのではなく、

並ばれたディフェンスに身体をぶつけてでも前に進む!

という強気で勝負して欲しいです。

それがドリブル突破の魅力でもあると思います。