トレーニングテーマ
〜インステップキックの基本技術を身につけ、積極的にシュートを打つ意識を高める〜
サッカーの目的は「ゴールを奪うこと」です。
どれだけボールを保持しても、どれだけ良いパスをつないでも、シュートを打たなければゴールは生まれません。
この日のトレーニングでは、まずインステップキックの基本技術を確認し、止まったボールからのシュート、角度をつけたシュート、ドリブルからのシュート、GKとの1対1へと段階的に発展させていきます。
最後はシュートを積極的に狙うゲームを行い、トレーニングで身につけた技術と意識を実戦へつなげます。
ウォーミングアップ
・アイソメトリック
・ラダー
身体を動かす準備をするとともに、シュートに必要となる身体の安定性やステップワークを意識します。
◆TR① インステップキックの基本
1人1個ボールを持ち、ゴールに向かってボールを置きます。
まずは止まったボールを使い、インステップキックの基本動作を確認しながらシュートします。
ポイント
・インステップの正しい位置でボールをとらえる
・軸足を踏み込む位置を確認する
・助走から踏み込みまでの歩幅を理解する
・蹴り足の振り方を意識する
・両腕を使って身体のバランスを取る
・身体の後ろから前への体重移動を意識する
・ボールをふかさずに蹴るための身体の使い方を考える
・狙った方向へ軸足のつま先を向ける
ただ強く蹴るのではなく、正しいフォームでボールに力を伝えることを大切にします。
「なぜボールが浮いてしまったのか」「なぜ狙った方向へ飛ばなかったのか」を選手自身が考えながら繰り返します。
◆TR② 角度をつけてシュート
ゴール正面からだけではなく、実際の試合で多く発生する斜めからのシュートを行います。
・右サイドのペナルティエリア斜め45度付近にボールを置く
・ボールを止めた状態からファーサイドネットを狙ってシュート
・左サイドからも同様に行う
TR①で確認したインステップキックのフォームを意識しながら、今度は**「ゴールのどこへ蹴るのか」**まで考えてプレーします。
ゴールを見る、コースを確認する、狙った場所へ正確にシュートすることを意識します。
◆TR③ 角度をつけてシュート+逆サイドからサポート
TR②に、逆サイドからゴールへ入ってくる選手を加えます。
シュートを打つ選手とは逆サイドの選手がファーサイドへ走り込み、シュートが直接ゴールに入らず枠から外れた場合には、プッシュシュートでゴールを狙います。
右サイド、左サイドの両方から行います。
ここではシュートを「打って終わり」にしません。
シュートが直接決まらなくても、逆サイドの選手がゴール前へ入ることで得点につながる可能性が生まれます。
ボールを持っている選手だけではなく、ボールを持っていない選手も「どうすればゴールを奪えるのか」を考えることが重要です。
◆TR④ 角度をつけてシュート ~応用~
TR②では止まったボールをシュートしましたが、今度はドリブルからシュートまでを連続して行います。
・サイドライン付近からドリブルを開始
・ペナルティエリア斜め45度付近までボールを運ぶ
・ドリブルからシュート
・右サイド、左サイドの両方から行う
試合では、常にボールが止まった状態でシュートできるわけではありません。
ドリブルをしながらゴールとの距離や角度を確認し、シュートを打てる場所までボールを運びます。
「運ぶ → ゴールを見る → シュートコースを見つける → シュートする」
という一連の流れを身につけていきます。
◆TR⑤ 角度をつけてシュート+逆サイドからサポート ~応用~
TR④に逆サイドからのサポートを加えます。
ドリブルからシュートを狙う選手に対して、逆サイドの選手はファーサイドへ走り込みます。
シュートが直接ゴールに入らず枠から外れた場合には、そのボールに合わせてプッシュシュートを狙います。
右サイド、左サイドの両方から行います。
シュートを打つ選手だけで攻撃を完結させるのではなく、逆サイドの選手も最後までゴールを狙ってプレーします。
◆TR⑥ ゴール正面からGKと1対1
ペナルティエリアの手前約5mからドリブルを開始し、GKとの1対1を行います。
ルールは、
「ドリブル開始から5秒以内にシュートを打つ」
こと。
時間を制限することで、いつまでもボールを持つことはできません。
ドリブルをしながら、
・GKの位置はどこか
・GKは前に出てくるのか
・どのシュートコースが空いているのか
・いつシュートを打つのか
を判断します。
ここではキックの技術だけではなく、GKを見てシュートコースを見つけ、素早く決断する力が必要になります。
◆TR⑦ シュートゲーム
最後は5対5のシュートゲームを行います。
ルール
・5対5
・GKなし
・タッチ制限なし
・ハーフウェーラインを越えたらシュートOK
シュートゲームなので、シュートコースが空いていたら積極的にゴールを狙います。
パスをつなぐことやドリブルすること自体が目的にならないようにします。
パスもドリブルも、すべてはゴールを奪うための手段です。
シュートを打てるのであれば、まずゴールを狙う。
この日のトレーニングで繰り返してきた「ゴールを狙う意識」を、最後のゲームの中で発揮します。
◆トレーニングの目的
この日のトレーニングで最も大切にしたのは、次の3点です。
① インステップキックの基本技術を身につけること
② シュートを打てる状況では積極的にゴールを狙うこと
③ サッカーの本質である「ゴールを奪うこと」を理解すること
TR①ではキックそのものの技術を確認し、TR②以降は徐々に試合に近い状況へ発展させました。
止まったボールから始まり、角度をつける、味方がゴール前へ入る、ドリブルからシュートする、GKと駆け引きをする。そして最後はゲームの中でゴールを狙います。
技術を身につけるだけでは、試合で使える技術にはなりません。
大切なのは、身につけた技術を「いつ」「どこで」「何のために」使うのかを理解することです。
サッカーではゴールを奪わなければ勝つことはできません。
シュートコースが空いているにもかかわらずパスを選択してしまう。ゴール前までボールを運んでも、最後にシュートを打てない。それでは得点は生まれません。
ゴールが見えたら、まずシュートを考える。
そして、シュートを打つのであれば、ただ蹴るのではなく、GKの位置やゴールの空いている場所を見て、狙いを持ってシュートする。
今回のトレーニングを通じて、インステップキックの技術とともに、「自分がゴールを奪う」という積極性を身につけてもらいたいと思います。
週に一回、高校サッカー部の指導を行っています。
チーム単位、個人、ともに単発のクリニックも受け付けておりますので、
お気軽にメールにてご相談ください。
よろしくお願いいたします。