ブラジル式フットサル講習会

ブラジル式フットサル講習会は、ポルセイド浜田監督(Fリーグ)を務める峯山典明(フットサルB級指導員)の指導論・育成フィロソフィーを掲載しているブログです。また、ブラジルで培って来た経験談、コラムも掲載しています。Copyright(C), 2005-2022 MIRACLON ブラジル式フットサル講習会 All rights reserved. このウェブサイトで掲載されている写真・記事・内容の出典を明記しない転載・無断転載・商用の転載を禁じます。

サッカーノートを書いてみよう~ジュニアユーストレーニング~

1/5(木)ジュニアユース練習のトレーニング内容を公開致します。

チーム練習など、参考にしていただけたら幸いです。

 

●ウォーミングアップ

・軽くランニング

・腹筋キープ(8秒キープ×7回、3セット)

・背筋(3秒キープ×10回、3セット)

・腕立て伏せ(20秒キープ、3セット)

・ブラジル体操

 

●ボールコントロール

・リフティング歩き(25m往復)

・3人1組でリフティングしながらお題をクリア

 

●スライディング練習(1)~フォームの確認~

・ボールに触れる側の足のアウトサイドを地面側に寝かせて

 滑り、逆足は膝を曲げて外側に折る。

・全員で輪を作り、合図と同時に自分の目の前にあるボールに

 アタック。

 

●スライディング練習(2)~ボール奪取~

・6対1でパスゲーム。

・DFは1人。

・ボール奪取する際はボールホルダーの身体の向きを見て、

 予測して奪いに行く。ボールを奪う際はスライディングで奪う。

・パスを10本回されるまでにボールを奪うこと。

・オフェンスは1タッチプレーのみ。

 

●スライディング練習(3)~スライディングシュート~

・ペナルティエリア外、斜め45度の位置でフリーキック。

・壁役としてマーカーコーンを4個立てる。

・2人1組でシューターとスライディングで詰める人に分かれ、

 交互に役割を交代してプレーする。

・シューターはゴロの強いシュートをゴール下スミを狙って打つ。

・スライディングで詰める人はオフサイドラインで待機し、

 シューターがシュートを打ったタイミングでゴールに突っ込む。

 滑ってスライディングでゴールに押し込めたらgood。

 

●ゲーム

 

 

<話した内容>

サッカーノートを書けるのであれば、一日の練習でやったこと、

身に付けたこと、感じたことを書いてみよう。

書くことによって掴んだコツを復習する機会になるし、

毎回の練習前に読むことによって練習のポイントを理解してから

練習に入ることができる。

自身の成長に役立つことはもちろんのこと、書いて損をする

ことはないのだから書いてみよう。

しかし、ノートを書くことが目的ではないし、読み返すことが

目的でもない。ノートに書いたことを今後のプレーに役立てること、

成長に繋げることが目的です。

ノートを書いて満足しないようにしましょう。

サッカーノートを書く必要がないという選手は、練習で

一度やったことは頭と身体で覚えなければいけないし、

ノートを読み返して復習したり練習のポイントを確認

することができない分、より集中して取り組むこと。

実際にやれているからノートに書いていない、書く必要がない

ということを信じたい。

本当に上手くなりたい、強くなりたいと願う選手は

そのようなことを言わなくても十分努力をしていると思う。

一番大事なことは、自身が成長するにはどのようにすれば

良いのか、何に取り組めば良いのかを考えて毎回の

練習を有意義なものにすることです。

 

フットサル3級審判更新講習会~実技テスト~

2016年12月11日(日)に2017年度審判ライセンス更新のため、 フットサル3級審判更新講習会へ参加して来ました。

 

東京都サッカー協会での更新講習会は座学のみだったのですが、 今回は実技テストということで、初めての体験です。

 

東京以外の更新講習会を受講するのも実技テストを受けるのも 初めてのことなので、その時の体験をお伝えしたいと思います。

更新テストは県リーグの主審・副審・第三審判・TKのうち、 二つを務めることになります。 ※4人1組で1試合を担当し、それぞれ前半と後半で 担当を代えるというものです。

 

私はいきなり第一試合担当となり、正直不安との戦いでした。 なぜならば、各都道府県で開催されているリーグにはそれぞれのカラーが あり、(フットサルの浸透度や出場チームの意識、態度など) 審判はもちろんのこと、試合を観戦したこともないリーグで笛を吹くのは とても難しいからです。 選手たちはフットサルに真剣に向き合っているのか(ルールの把握)、 試合は荒れないのか、ベンチの態度はどうなのか、 など不安要素しかありません。

 

割り当てられた第一試合が近づき、話し合いの結果、 前半のTKと後半の主審を務めることが決定。 前半の間、TKをやりながら試合の流れ(雰囲気やレベル)を 見られるのは救いでした。

 

TKはU15リーグ・大学リーグ・他イベントなどで何度も 経験しているので、問題なくできました。 東京での10何年間で様々なことを経験できたのは 財産だということを、あらためて実感しました。

 

前半に試合を見られたおかげで気持ち良く、 後半の主審業務をこなすことができました。 一緒に組んだ副審担当の受講仲間にも感謝です。 協力しながらスムーズに試合を進められたと思います。

 

果たして実技テストの結果は・・・無事、2017年度の ライセンスも更新することができました。

 

試合後に受けたアドバイス、指摘は以下のようなものです。

 

●キックインのシグナル(1) ・進行方向の手でポイントを指し、後ろ手でカウント表示をする。 ※4秒カウントを行う際、全て利き手の右手で行ってしまったためです。

 

●キックインのポジション(4秒カウントを行う際のポジション) ・キックインを行う選手の背中越しではなく、ライン上よりほんの少し後方。 ※蹴る選手の邪魔にならないよう後ろの立っていましたが、  より全体を見るためにラインすぐ近くに立つとのことです。

 

●キックインのポジション(カウンターに対応する側) ・攻撃側のPIVO、守備側のFIXO、二人の背中が見えるように  一番後方の選手よりも下がった位置で見ること。 ※十分PIVOとFIXOのやりとりを見られる位置にいたと思って  いましたが、もっと下がることによってより確実に全体が  見えるとのことでした。

 

以上が自身のプレー(主審)でアドバイスをいただいた内容です。

良かったと言っていただいたのは、「声かけ」についてでした。 選手の中にはボールをゆっくり拾ったり、ボールを手に持ったまま ラインに置いていない時はカウントが入らないと勘違いしている 人もいるので、そのような選手たちに「カウント入ります」と 声かけして教えてあげたこと。

 

そして、PIVOとFIXOが激しい接触プレーや掴み合いで余計な ファウルをもらったり、プレーが荒れないようにする工夫として、 事前に言葉で「手を使わないよ」「~番、見てるよ」と、 審判がPIVOとFIXOのボールがない所での激しいやりとりを 見てるよと伝えていたこと。

 

上記二つのことが試合をコントロールする上で良かったと、 お褒めの言葉をいただきました。

 

他の受講者が審判業務をしていた際、 世間話の中で聞いたポイントも挙げておきます。

 

●コーナーキックにおけるポイント間違いの再開方法 ・コーナーキックを獲得した攻撃側のチームが、  コーナーキックをキックインと勘違いして、  コーナーアークにとても近い場所からキックインを  行ってしまった場合、ポイント間違いでキックインを  行った攻撃側チームの選手にコーナーキックで  あることを伝え、正しい位置(コーナーアーク内)から  コーナーキックで再開させること。

 

以上がフットサル3級審判更新講習会の実技テストで 得られた内容です。

実技というとどうしても尻込みしてしまいがちですが、 やってみると受講前の嫌な気持ちが嘘みたいにほぐれ、 良い意味での緊張感の中、スキルアップに繋げることが できました。

フットボールは痛いもの~プレー中の衝撃、身体のぶつかり合いなど~

11/28(月)に行ったジュニアトレーニングの内容を公開致します。

今回はケガ予防のためにスライディングタックル練習を中心に行いました。

フットボールは痛いものということを理解し、どうやってその痛みに耐え、

どのような心構えでプレーを続けるか、ということを考えてもらいました。

(自分がどこを目標としているのかも含め)

 

●アイスブレイク

・鬼ごっこ

・色鬼

・氷鬼

 

●ウォーミングアップ

・ブラジル体操(動的ストレッチ)・動きながらの関節運動

 

●スローイング

・二人一組になってボール一個使用。

・15m程度の距離で向かい合って、お互い

 スローイングを投げ合う。

・両足踵を地面につけたまま、背中を反って

 身体全体を使って投げる。

・慣れて来たら投げる瞬間だけ踵を上げ、

 爪先立ちでなるべく遠くに投げられるようにする。

・下半身から少しずつ力を伝えて行き、最後は掌に

 力が伝わってボールを投げるイメージ。

 力の伝達は、踵→ヒラメ筋→膝→腿→腰→背中→肩→肘→掌

 

 ※ルールに則った正しいフォームを身につける。

 試合でファールスローにならないため。

 

●スライディングタックル

・まずは座った状態で正しいフォームを確認する。

 ボールを蹴り出す足を伸ばし、逆足は膝を折るようにして

 外側に曲げる。   

 反対側の足でも同じように正しいフォームを確認する。

・ボールを一人一個、両手で持つ。ボールを両手で持ったまま、

 両手からボールを離さないでスライディングタックルの

 正しいフォームを確認する。

・スライディングタックルを行う際、手は地面につかないこと。

 手は起き上がる時に使う。

・立った姿勢の高い位置からスライディングを行うと、

 地面に落ちるように飛ぶことになるので、とても痛い。

 腰を落とし、なるべく低い位置から一歩跳んで滑るようにする。

・跳ぶ時は片足で踏み切って、一歩だけ跳ぶ。

 両足同時に跳んだらドロップキックのようになって、

 お尻を地面に打ちつけるだけでなく、滑ることができない。

 よって、とても痛い。

・正しいフォームで滑ることが出来れば酷い痛みは感じない。

 すごく痛いという選手ほど、両足で跳んでいたり、

 フォームが崩れている。

・ケガ予防のためにも正しいフォームを身につけること。

 手をついて手首を骨折する選手は意外と多いです。

 「痛いから練習したくない」という気持ちを捨てて、

 「骨折しないために練習する」という気持ちを持てるように

 なって欲しいです。

 

●ゲーム

・1,2年生対1,2年生

・3年生対4,5,6年生

 

<話した内容>

フットボールは痛いものです。

ヘディングをすれば多少は頭が痛くなります。

ルーズボールの競り合いでショルダーチャージ・タックルを

やり合えば、身体全体が痛いです。

ルールの範囲内でスライディングタックルを受け、

吹き飛ばされれば身体全体が痛いです。

正しいフォームのスライディングタックルでボールを

奪えたとしても、地面との摩擦で腿が痛くなります。

ボールをキープしている時に相手DFがボールを奪いに来れば、

お互いのすねがぶつかり合うのでレガースをつけていても

すねが痛くなります。

GKはシュートを弾く時に横に飛びつきますが、

ボールを弾いた後、地面に打ちつけられるので、

身体全体が痛いです。

このように、フットボールという競技は敵味方あわせて

数人でボールを奪い合う競技である以上、

必ずどこかで身体のぶつかり合いが起こります。

そして地面との接触等で身体が受ける衝撃も大きいため、

プレー中に全く痛い思いをしないということはありません。

身体のどこかに痛みが出る度に「痛い」と言ってプレーを

止めていては、その間に対戦相手が優位に立つでしょう。

また、「~なプレーをしたら痛いから、止めておこう」

というような気持ちで試合に出ていたら、

奪えるはずのボールが奪えない、

止められるはずのボールを止められない、

追いつくはずのボールにおいつけない、

キープできるはずのボールをキープできない、

という状況になり、自チームが不利になってしまいます。

試合で活躍したい、試合に勝ちたい、と思うならば、

フットボールというスポーツは痛みが伴うものだということを

理解した上でプレーしましょう。

 

見るということ(1)~パスコース作りとアイコンタクト~

11/16(水)に行ったジュニア練習のトレーニングメニューです。

チーム練習の参考にしていただけたら幸いです。

※小学4、5年生

 

●ウォーミングアップ ・自由に360度ドリブル ・右足のアウトサイドだけ使って、自由にドリブル ・右足のインサイドだけ使って、自由にドリブル ・左足のアウトサイドだけ使って、自由にドリブル ・左足のインサイドだけ使って、自由にドリブル

 

●3対1のパスゲーム(1) ・5m四方のグリッドでプレー ・3タッチ以下でのプレー ・DFの足にかからないポジションを取る ・常にDFの足を見ること ・自分以外の味方二人を同時に見られる身体の向き

 

●3対1のパスゲーム(2) ・上記(1)のプレーに攻撃意識を加える。 ・5m四方のグリッド二つをあわせて、守備側コート、  ハーフウェーライン、攻撃側コートを作る。 ・オフェンスの3人はDFにパスカットされないように、  パスを4本繋げる。  パスを4本繋げたらハーフウェーラインを越えて、  相手守備側コートへ攻める。  4本目のパスを攻撃のスイッチとして、4本目のパスを  繋いだ時に3人が攻撃するための動きをする。  しかし、攻め急ぐとパスコースが消えてしまうので、  慌てることなく、パスを繋ぎつつ守備側コートへ  入れるようにプレーする。 ・守備側コートへ入ったら、再度そこからパスを4本繋ぎ、  もう一度逆サイドのコート(元いたハーフコート)へ  移動できるようにする。  何往復でもできるように工夫する。

 

●3対1のパスゲーム(3) ・上記(2)のプレーにシュートを加える。 ・パスを4本繋いだら守備側コートに入り、シュートを打つ。

 

●7人1組でのパスゲーム(1) ・マーカーを8個使って5m四方のグリッドを作り、  各辺の中心にマーカーを設置する。  合計で角の物をあわせて、マーカーは8個になる。  そして辺が8出来る。 ・7人はそれぞれ8ある辺のうち、7の辺に入る。 ・使うボールは一つ。手で持ってプレーし、パスは手で投げる。 ・ボール保持者はパスを出したい相手の名前を呼んで、  手でボールを投げてパスする。  パスしたら空いている辺に移動する。  移動する際はクロスオーバーのプレーを想定して、  マーカーの外を通ること。

 

●7人1組でのパスゲーム(2) ・慣れて来たら上記(1)のプレーをボール2個で行う。 ・一人の選手にボールが同時に2個行かないように、状況を見る。 ・名前を呼んでパスする前に、出し手と受け手の目が合ったことを  確認すること。アイコンタクトは必須。

 

●7人1組でのパスゲーム(3) ・上記(2)のプレーを足で行う。 ・インサイドキックでのパスにこだわる。 ・パスは強く、正確に蹴る。

 

●フェイントの魅せ合い ・5人1組で4グループに分かれ、各グループ毎でドリブルフェイントを  魅せ合う。 ・5人それぞれが1人ずつドリブルのフェイントをやって魅せる。  他の選手はそのフェイント真似して、実際にプレーしてみる。

 

●ゲーム ・GKは1分毎に交代。なるべく積極的に、自分からGKをやること。

 

<話した内容>

サッカーでは相手DFに対してパスコースを二つ作ることは 基本です。(3人で三角形を作るように) 味方が一人しかいなければパスコースは一つしかないので、 DFは容易にパスカットすることができます。 パスを繋ぐためにはパスコースが最低でも二つは必要です。 しかし、ボール保持者に対して二人が近寄れば良いという わけではなく、三角形を作ったとしてもDFの足が届く所に いてはパスが通りません。 だからこそ、「DFの足を見る」ことが重要になってきます。 人数が多いからパスが回るのではなく、 DFにパスカットされないポジションに味方がいるから パスを繋ぐことができるんです。 そして、パスゲームの際に名前を呼んだだけでは上手くパスが 通らないことがありました。

また、一人の選手にボールが2個行くこともありました。 それは、パスの出し手が名前を呼んだだけで受け手が わかってくれたと思い込み、独りよがりなプレーをしていた ということです。 名前を呼んだだけでわかってくれたと判断せず、 受け手の目も見ること。 もし、自分の意図を理解してくれているならば、 必ず受け手も自分の目を見てくれる。 お互い目が合って初めてプレーが成立するということを 理解して欲しい。 それが出来るようになって来ると、指示を出さなくても 咄嗟のアイコンタクトだけでコンビネーションプレーが 出来るようになる。 それが出来る仲間(コンビ)を作れるようになると、 サッカーがもっと楽しくなります。 更に、チーム全体で誰もが誰とでもアイコンタクトが 出来るようになると、チームが強くなる。 よって、勝率も高まるので、よりサッカーが楽しいものに なってきます。

最後にフェイントの魅せ合いをやってもらったのは、 人のプレーを見てイメージすることで、それを実際に プレー出来るようにすることは大事だからです。 目で見た物を頭の中でイメージし、それを同じように プレーするのはとても難しいことです。 だからこそ、目で得た情報を元に身体がイメージ通りに 動けるようになれば、もっと良いプレーが出来るように なるということです。 これからも人のプレーは目で見てイメージし、良い物は 真似して取り入れるようにしてみてください。

二人で崩せるようになろう~1対1の次に身につけること~

11/10(木)に行った中学生のトレーニングメニューです。

チーム練習や自主トレの参考にしていただけたら幸いです。

 

●ウォーミングアップ ・ランニング5分 ・体幹トレーニング  フロントブリッジ、サイドブリッジ左右を各1分×3セット ・ランジウォーク前後を各20m ・ブラジル体操  肩甲骨、足上げ(上)、足上げ(横)、股関節回し(開閉)、腿上げ、  腿伸ばし(踵タッチ)

 

●ラダートレーニング ・一マス二歩、一マス一歩 ・横向き一マス二歩 ・横向きクロスステップ ・横向きツイスト ・片足上げ ・片足外出し ・シャッフル ・両足開閉ステップ

※全て2セット

 

●ペラドン ・2タッチ以下でプレー ・シュートは1タッチ

※気軽にゲームを楽しみながら、身体の向き、

 状況判断、指示出しなどを確認すること。

 

●ボールコントロール(1) ・二人一組で横パス交換 ・常に①攻めるゴール②自分のDF③味方(ボール)が  見える身体の向きでプレーする。 ・パスはDFから遠い足でプレー、トラップも遠い足でプレーする。 ・右サイドの選手は左足、左サイドの選手は右足でパスを出す。  ※例外として、身体を開いて外側の足インサイドでトラップして  縦に抜くプレーはOK。

 

●ボールコントロール(2) ・ボールコントロール(1)のプレーに+αの要素として、  パスを強く出すことを心がける。

 

●ボールコントロール(3) ・ボールコントロール(2)のプレーに+αの要素として、  トラップしてからすぐに横パスを出す。  パスを受ける前に何をやるのか、考えておく。  ボールを持った時には即実行に移す。

 

●ボールコントロール(4) ・ボールコントロール(3)のプレーに+αの要素として、  DFの背後を取る動きを入れる。 ・DFはボールと相手選手両方を同時に見られるポジションと  見られないポジションがある。  DFの肩と同じラインに並ぶことが出来れば用意に背後を  取れる。よって、一度DFの肩よりも後ろに行こうとする  動きを入れることでDFが慌てて下がるので、その瞬間に  止まればフリーでボールをもらえる。 ・ボールを持っていない時に、DFから遠い足から前方に大きく  クロスステップを一歩入れる。  クロスステップを踏んだ瞬間に逆足を開けばパスを受けられる  姿勢になるので、その場に止まってパスを受ける。  パスを受けたら横パスを出す。  これの繰り返し。

 

●二人での崩し ・二人だけで相手DFを崩す動きを身につける。

①ワンツーパス  選手Aは選手Bに横パスを出したら選手Bに寄って行く。  選手Bは寄って来た選手Aに一旦ボールを戻す。  戻したらDFの背後へ真っすぐ走る。  選手AはDFとDFの間を通すスルーパスを出してワンツーパスで  DFを崩す。  ワンツーパスで突破→GKと1対1。

②パラレラ  選手Aは選手Bに横パスを出したら選手Bに寄って行く。  選手Bは寄って来た選手Aを向いたままライン際へ縦パスを出す。  選手Aは選手Bが出した縦パスに向かって走る。  走ったままノートラップでファーサイドへシュート。

③間受けターン  選手Aは選手Bに横パスを出したらDFとDFの間に入り、  攻めるゴールと選手B両方を見られる半身の姿勢で止まる。  選手Bは間で止まった選手Aの前足にパスを出す。  選手Aは前足のインサイドで前方のスペースにボールを押し出して  ターン→シュート。

④クロスオーバー  選手Aは選手Bに横パスを出したら選手Bに「後ろを回る」と言いながら  選手Bの後ろを走って、外側から選手Bを追い越す。  選手Bは自分を追い越した選手Aにパスを出す。  パスを受けた選手AはそのままGKと1対1。

 

●2対2のゲーム ・二人でDFを崩すことを念頭においてゲーム。 ・今までやって来た練習を活かす。 ・DFは横並びにならないように斜めのラインを作りながら  チャレンジ&カバーを徹底する。

 

<話した内容> フットボールの基本は1対1です。 その次は二人の関係です。 一試合通して1対1しかやらない人はいませんし、 全ての局面でパスを出さずに1対1を全員がやり続け、 1対1だけで試合を終わらせるチームもありません。 必ずどこかで誰かにパスを出しますし、 リターンパスもあります。 よって、二人のパス交換は当たり前のプレーで、 1対1を行っている所に二人目が絡んで2対1の状況を 作り出せれば数的優位になるので、DFを突破できる 確率はものすごく高まります。 二人いればある程度の局面は突破することができます。 自陣でボールを保持していて相手FWが前から プレッシャーをかけて来たとしても二人いれば たった一人のプレッシャーぐらい簡単に回避 することができます。 CBとSB、2CB、CBとCH、CHとSH、SHとSB、 RWorLWとSB、2FWなど、二人いればDFラインを 突破もしくは回避することができます。 特に今回のトレーニングは攻撃面で役に立つ動きです。 まずは基本となる4つの動きを身につけて、 二人でシュートまで持って行けるようになりましょう。 三人目の動きや四人が連動するような攻撃は基本となる 二人の関係での崩しをマスターしてからになります。

練習したフェイントは積極的に使って行こう~チャレンジすること~

11/7(月)に行ったジュニア練習のトレーニングメニューです。

参考にしていただけたら幸いです。

 

●ウォーミングアップ ・動きながらの関節運動 ・しっぽ取り鬼ごっこ

 

●ボールコントロール(1) ・片足だけ使ってアウトサイド→インサイドのドリブル ・1,2,1,2のリズムでプレーする。 ※2回目は逆足

 

●ボールコントロール(2) ・片足だけ使ってアウトサイド→インサイド→足裏で止める、  を繰り返してドリブル ・1,2,3,1,2,3のリズムでプレーする。3の後に「の」を入れない。  3の時に足裏を使ってボールを止めたら、即1のアウトサイドをプレー。

 

●ボールコントロール(3) ・シザーズフェイント ・片足だけ使ってアウトサイド→インサイド→シザース(一回またぐ)、  を繰り返してドリブル ・1,2,3,1,2,3のリズムでプレーする。3でまたぐ。  インサイドの後に「の」を入れない。  アウト、イン、またぐ、を1,2,3のリズムで行う。

 

●イザースフェイント ・片足だけ使ってプレーする。 ・ボールを前方に軽く転がし、ボールを一切触らずにひたすら片足で  またぎ続ける。 ・リズムは1,1,1,1,1の繰り返しで、1ステップで素早く行う。 ・右足はまたぐだけ。左足はステップを踏むだけでボールには  一切触れない。

 

●1対1のゲーム ・8人と8人に分かれて、1対1のチーム対抗戦を行う。 ・1対1を制して得点した選手が多いチームが勝利。 ・合計、4ゲーム

 

●5対5のゲーム ・通常のゲーム

 

<話した内容> ボールを持ったらすぐにパスを選択するのは、 そのプレーが最適であるならばOK。 しかし、周りが見えていなくて、ただ蹴っていたり、 自分がボールを失うのが嫌だから他の選手にパスを 出しているのならば、それは良いプレーとは言えない。 ボールを運ぶ練習をしているのだから、奪われることを 恐れずにチャレンジして欲しい。 もし奪われたら奪い返せば良いだけの話です。 自由にボールを扱える選手は、1対1のトレーニングでは シザースフェイントを入れるなど工夫をすること。 特に年下や、実力で上回っていると感じる相手に対しては 積極的にフェイントを入れて行くようにすること。 年下や格下を相手にスピードで抜くことはいつでも出来ることなので、 練習しているシザースフェイントを試合でも使えるように、 1対1のトレーニングの中でチャレンジしてみる。 それが習慣化していけば、実際の試合でも使えるようになる。 練習1でやったことを練習2でチャレンジする。 練習2でコツを掴み、紅白戦に繋げる。 紅白戦でチャレンジし続け、上手く行けば自信に繋がる。 上手く行かなくてもそれが経験になり、次はどうしたら 成功するか考えるきっかけ(成長に繋がる)になるので、 よりプレーの幅が広がるようになる。

 

身体作りについて

今回は身体作りについて書かせていただきます。

(身体作り全般の話であって、単純な筋肥大ではありません。)

 

向上心があり、より上のレベルでプレーしたい、と思う選手は

中学生ぐらいから身体作りを始めるようになります。 (身体作りは高校生からでも遅くはありません。)

 

身体作りと言っても成長期である10代の若い選手ですから、 無理な筋力トレーニング(特に器具を使ってのウエイトトレ)はNGです。

 

それでは、どのようにして身体作りを行えば良いのでしょうか。

 

身体作りの主な内容は、

(1)年齢に合った運動量

(2)運動量に合った食事量

(3)適度な自重トレーニングと体幹トレーニング

(4)十分な睡眠

※成長ホルモンの分泌。 になります。

 

(1)については特に問題なく取り組めると思います。 クラブチームや学校の部活動でプレーをしていて、 所属チームが向上心ある取り組みを行っていれば 自ずと年齢に合った運動量をこなすでしょう。

 

(2)が一番大事であり、一番疎かにしがちな項目です。 中高生で朝食を食べずに学校へ行く子どもは多いですし、 小食だと言って一回の食事量が少ないことが問題です。

朝食の食事量の改善方法として、朝食をあまり食べられない子どもの場合、 比較的食べやすいバナナ・ヨーグルト・果物・シリアルなどを用意し、

飲み物にオレンジジュースがあればビタミンと糖質を摂取することが

出来ますので、全く食べないよりも栄養を摂取することが出来ます。

そして、比較的食べやすいこれらを継続して食べられるようになってから、

少しずつ穀物や野菜、乳製品も食卓に並べて食べられるようにして、

食生活のトレーニングを行っていくと良いでしょう。

段階を踏んで朝食の食事量を改善させられます。

 

次に一回の食事量を増やせない子どもについてです。 大事なことは一日に摂取しなければいけないカロリーを理解し、

運動した分の食事量を食べるようにするだけでは 身体は大きくならないということです。 運動した分だけのカロリーを摂取しても、それはプラスマイナスゼロ

になるだけです。 身体を大きくしたいのであれば、運動して痛めた筋繊維を 修復→肥大させるためにも食事量は増やすべきです。

一回の食事量が少ない場合は、一日の総食事回数を増やす

という方法をとります。

夏場であれば2時間もしくは3時間おきぐらいにバナナや パンを食べるようにし、授業が終わって練習が始まるまでに 一度食べて、練習が終わったらその場でもう一度食べます。 そして、更に帰宅してから夕食を食べるようにします。 冬であれば「おにぎり」を3個程度にぎって学校に持って行き、 数時間置きに食べるようにすることです。

一回の食事量が少ない場合、朝・昼・晩だけでは足りません。 身体を大きくすることは至難の業です。 一度に沢山食べられないのであれば、一日の摂取量を 考えて食べるようにすれば良いと思います。

真面目に練習していれば食べ過ぎで太るようなことはないと思います。

 

(3)に関しては、所属チームで疲れ果てるぐらい練習していれば、 特に別途行う必要は無いと思います。 高校生は自身の疲労と相談して自重トレーニングもしくは 体幹トレーニングを行う程度で良いです。

大学生以上は自身の成長に合わせてトレーニング量を増やすことを

おすすめします。

 

(4)の睡眠も大事です。成長ホルモンが分泌する時間は 夜の限られた時間帯だけですので、夜更かしは大敵です! 夜10時までには寝るようにしましょう。 練習で疲れた身体が回復しない原因にもなります。 疲れをとる、身体を大きくするという具体的な目的が あるならば早く寝られるのではないでしょうか。

 

以上、(1)~(4)のことに取り組んでいれば、 自然と体重は増えて行くと思います。

ただし、(1)の運動量はコントロールしなければいけません。

適切な運動量を超えてしまうことによって疲労が溜まってしまいます。 疲労が溜まっているにも関わらず睡眠時間が少なかったり、 栄養ある物を食べられなかったり食べる量が少なくなると、 筋肉がどんどんやせ細って行ってしまいます。 そうなると身体作りをするどころではありません。 トレーニングは負荷をかければ良いというものではありません。 休息もトレーニングの一つだと思って、疲労が溜まらない程度に 十分休むようにしましょう。

 

※要注意 身体が作られるタイミング、大きくなるまでの時間は個人差があります。 また、運動量・食事量にも一人一人違いますので、正解はありません。 ケガをした場合も取り組み方法に変化があります。 よって、前述した内容は絶対ではありません。 そして効果を保証する内容でもありません。 あくまで個人的な見解・考えであることをご理解の上、 参考程度に捉えていただけたら幸いです。

 

【補足:プロテインについて】 多くの選手が身体作りのためにプロテインを摂取します。 しかし、プロテインはあくまで補助食品ですので、 理想は普段の食事の中で必要分をとることが望ましいです。

 

一番良いのは練習直後に豆乳を飲む、豆腐を食べることです。 しかし、それは「みんなの前で豆腐を食べるのはカッコ悪いよ」 と思うことでしょう。

誰もがそう思います。もちろん、私自身がそうです。

そこで、プロテインの登場です。 一般的にスポーツ選手で身体作りを真面目に考えている人は、 プロテインを飲まれているのではないでしょうか。

 

プロテインを飲むタイミングは、トレーニング直後から20分以内、

もしくは就寝直前と言われています。 水で溶けやすい物は吸収が早いのでトレーニング直後~20分以内が 望ましく、牛乳に溶かして飲む物は吸収が早いとは言えないので、 就寝直後が望ましいです。

上記のようなタイミングを逃すと効果が薄くなってしまいます。 プロテインは高価な物であることを考えると、飲むタイミングを

逃してしまうと色々な意味でもったいないと言わざるを得ません。

 

また、効果があるプロテインはタンパク質含有量90%以上の物 であると言われています。 タンパク質含有量が60%~70%ぐらいのものは、比較的安い上に

飲みやすいので、コンディションを整えたり、プロテイン導入を

検討している選手向きと言えます。

 

最近のプロテインは美味しくないと売れないので、 どのメーカーも味重視の物を作っています。 そのため、美味しい味→糖質が多い物となりますので、 糖質の過剰摂取に繋がってしまいます。

糖質が多い物を選択する場合は、極力タンパク質含有量が 90%以上の物を選ぶことをおすすめします。

 

というように、プロテインと言っても色々な物がありますので、 添加物や糖質を考えると身体作りの選択肢の中に、 豆乳があっても良いと思います。