ブラジル式フットサル講習会

ブラジル式フットサル講習会は、ポルセイド浜田監督(Fリーグ)を務める峯山典明(フットサルB級指導員)の指導論・育成フィロソフィーを掲載しているブログです。また、ブラジルで培って来た経験談、コラムも掲載しています。Copyright(C), 2005-2022 MIRACLON ブラジル式フットサル講習会 All rights reserved. このウェブサイトで掲載されている写真・記事・内容の出典を明記しない転載・無断転載・商用の転載を禁じます。

監督とコーチ、理想の関係

2016年3月に高知県へ移り住み、顧問の先生が監督を務める中学サッカー部で外部コーチを務めた際にある覚悟を持って臨んでいました。

それは、サッカーやフットサル(チームスポーツ)における監督とコーチの理想の関係は、 一心同体であること!です。

 

どうしてそのような考えに至ったかと言うと、 日本のチームスポーツで監督を務める方達の多くが コーチに対して下記のような問題を抱えているからです。

問題点は二つあり、一つは「越権行為」。 もう一つは「野心」です。

それでは、まず最初に「越権行為」とは具体的にどのようなことなのか、 何が問題なのか、説明致します。

 

【コーチの越権行為について】 チームは、監督の哲学に基づいて作られて行きます。 監督の考えが全てとも言えます。 しかし、コーチの中には監督と自分を比較し、 「俺の考えの方が良い!」と思い、 監督の許可を得ずに勝手に自分の考えを選手に伝えたり、 監督が言ったこととは違うことを選手に言う人がいます。 選手の立場になって考えると、「監督とコーチがそれぞれ違うことを言っている」 どっちを信じれば良いのだろう?どっちが正しいのだろう? と混乱してしてしまいます。 混乱したままでは良いプレーが出来ません。 常に判断が伴うスポーツですので、監督とコーチが違うことを言っていたら どのようにプレーすれば良いのか迷います。 それは決して良いこととは言えません。 チームとして良い結果が出ることはありません。

 

【コーチの野心について】 もっと上のレベルに挑戦したい!と思うこと自体は悪いことではありません。 しかし、時と場所による、ということです。 コーチはその名の通り「コーチ」です。 肩書きがコーチである以上、その上にはボスとして「監督」がいます。 自分よりも立場が上の人間がいるにも関わらず「野心」を発揮するのは、 人としてどうなのでしょうか?という話になります。 コーチの役割は監督及びチームのサポートであり、 それ以上でもそれ以下でもありません。 コーチは監督が「~のようなチームを作りたい。だから~をして欲しい。」 という要望の基、仕事を進めて行きます。 越権行為の話にも繋がりますが、自分の意思で勝手に判断して、 勝手に行動(仕事)してはいけないのがコーチです。 あくまで監督の意思・決定があってこそのコーチです。

コーチが抱く「野心」とは具体的にどのようなことかと言うと、 「監督の座につきたい!」という思いです。

自分が監督になりたい!という気持ちが強過ぎると、 今の監督(自分のボス)をその座から引きずり下ろす為に、 様々な策略を練って、実行に移して来ます。 陰で監督の悪口を言ったり悪い噂を広めたりすること。 監督に対して不満を持っている選手に同調し、「俺もそう思うよ!」 と増長させたり、チームに対して不安に思っている選手には その不安を煽るようなことを言うなど、チームが上手くいかないように 足を引っ張る言動をします。

チームは一枚岩にならなければ良い結果を出せません。 それなのにチームをバラバラにしようとする行為は 迷惑でしかありません。 コーチの職務を放棄しているということになります。

私は指導者として活動をして来て、実際にこられの問題に直面しました。 チームは上手い選手が集まれば勝てる!という単純なものではありません。 監督とコーチ、そして選手、全員がまとまって初めてチームと言えます。 もっと欲を言えばフロント(強化部・育成部・普及部の責任者など)も。 監督とコーチの信頼関係が築けていなければ、選手をまとめることなど出来ません。 選手たちはそれらに敏感です。何かしら「おかしい」と感じ取ります。 そうなると選手たちは監督とコーチ、どちらについて行けば良いのかを 考え始めますので、チームは二つの派閥に分かれて行きます。 内部崩壊です。

 

プロのコーチとは、どのような人物であるべきでしょうか? プロフェッショナルとは、「やるべきことをわかっている人」だと思います。 コーチの仕事は監督に気持ち良くチームを作ってもらうために、 監督の仕事をサポートすることです。

現状、フットサルクラブ(チーム)の多くは、監督にスタッフ選別の 権限がないように思います。 クラブが外部からコーチを連れて来て、チームスタッフにするのではないでしょうか。 監督はクラブから言われた通りに、その人物をコーチとして受け入れます。 ですから、そのチームにコーチとして入閣する人物には、 監督の哲学を理解し、納得していただきたいと思います。

もしくは、監督自らが自身に忠実で、自身の考えを理解し、 なおかつ信頼してくれている人物を連れて来ることが望ましいです。

 

コーチの評価はチーム成績に左右されます。 チームの成績が悪く、監督がクビになればコーチもクビになります。 当たり前の話です。 監督以下スタッフはコーチングスタッフとして、チームの全責任を負います。 監督だけクビになって、コーチがチームに残るどころか次の監督の座につくなど、 もっての他です。あり得ません。 コーチもチームの成績に対する責任を100%負うべきです。

 

繰り返しになりますが、コーチの評価はチーム成績に左右されます。 チームが勝てるよう、監督をサポートし、監督が能力を発揮して チームが好成績を収めるために尽くす! これがコーチに求められる仕事です。 現監督を追い出して、自分がその座につこうなどと、言語道断です。

コーチは監督が何をしたいのか、どのようなチームを作りたいのか、 今何を考えているのか、興味はどこにあるのかを理解すべきです。 それができるコーチがいるチームは強いです。

よって、監督とコーチの理想の関係は、 一心同体であることです。

 

テーマ「ボールを止める」~ジュニアトレーニング~

2017,3月13日(月)に行ったジュニアトレーニングの内容を公開致します。

チーム練習の参考にしていただけたら幸いです。

テーマ:ボールを止める

 

●ウォーミングアップ

・コートをゆっくりドリブル(右回り左回りを各一周ずつ)

・ブラジル体操(動きながらの関節運動)

 

●ボールコントロール(パス&足裏トラップ)

・二人一組でボールを一個保持し、3mの距離で向かい合う。

・前に進む選手Aがボールを保持し、選手Bは後ろ向きで待機。

・AはBの右足にパスを出し、Bは右足の裏でボールをその場に止める。

 Bはボールを止めたらボールをその場に置き、後ろ向きでバックステップ。

 Aは置かれたボールに向かって行き、再度選手Bの右足へパスする。

 BはAがパスした瞬間にバックステップを止め、右足裏でボールを止める。

 ボールを止めたら再度バックステップ。

 これを繰り返す。

※右足→右足が終わったら、左足→左足も行います。

 

●ボールコントロール(パス&足裏トラップ)~勝負~

・全員でスピード勝負。

・どの組が一番早く戻って来るか、往復で戻って来る早さを競います。

・パスミスやトラップミスをしたらスタート地点に戻ってやり直し。

 

●ボールコントロール(インサイドキック・プッシュシュート)

・二人一組でボールを一個保持し、2mの距離で向かい合う。

・後ろに進む選手Aが手でボールを保持し、選手Bは向かい合って待機。

・AはBの右足の膝下ぐらいに軽くボールを放り、Bは右足インサイドで

 Aの胸辺りに返す。

 Aはボールを手でキャッチしたらボールを数歩後ろに下がり、

 BはAに返したら数歩前進する。

 これを繰り返す。

※右足→右足が終わったら、左足→左足も行います。

 試合中のゴール前の混戦で、腰や膝ぐらいに跳ねて来たボールを

 インサイドキックでゴールに押し込むプレー(プッシュシュート)

 を想定する。一球一球を大事にし、集中して取り組むこと。

 それが出来れば試合中に決めて当たり前と言われるシュートを

 ゴール上にふかしたり外すことは無くなります。

 

●ボールコントロール(インサイドキック・プッシュシュート)~勝負~

・全員でスピード勝負。

・どの組が一番早く戻って来るか、往復で戻って来る早さを競います。

・パスミスやトラップミスをしたらスタート地点に戻ってやり直し。

 

●ダイヤのパス回し

・マーカーを5m間隔で菱形にセットする。

・各マーカーの一歩後ろに1人ずつ立つ。

・マーカーがDFだと想定して、マーカーにボールを当てないように意識する。

・体の向きは対面の人を向く。

 例えば、右側にボール保持者がいて、その選手からパスをもらうからといって

 その選手を向いてしまうと、反対側にパスを出すのにいちいち向きを変えて、

 なおかつボールも足裏で転がして動かすため時間がかかってしまう。

 時間短縮及び、スムーズに逆サイドにパスを展開出来るように、

 体の向きは対面の人を向いて、自分以外の3人(右、左、正面)全員が

 見れるようにする。

・パスを出したらパスを出した側の列の最後尾へ並ぶ。

・右からのパスは右足でトラップし、左足でパス。

 左からのパスは左足でトラップし、右足でパス。

・トラップの際、ボールを転がすのではなく、足下にピタっと止めて、

 止めた足裏をボールの反対側にまたぐように着地させ、

 止めた足が着地すると同時に身体の向きを逆サイドに向ける。

 身体の向きを変えたらボールを触らず、その場で一歩踏み込んでパスを出す。

 

●切り返し&逆サイドへのパス

・三人一組でプレー。

・マーカーを左右と中央に5m間隔で配置し、

 左サイドのマーカーからスタート。

 一人目選手Aは攻めるゴールを見ながらアウトサイドを使って

 刻むドリブルで中央のマーカーまで移動。

 中央のマーカーへ移動したら足裏で切り返し、左サイドのマーカーで

 待っている選手Bへパス。パスを出したら右サイドのマーカーへ移動。

 パスを受けた選手BはAと同じように攻めるゴールを見ながら

 アウトサイドを使って刻むドリブルで中央のマーカーまで移動。

 左サイドのマーカーで待っている選手Cへパス。

 パスを出したら右サイドのマーカーへ移動。

 右サイドのマーカーにいた選手Aは攻めるゴール側を通って

 左サイドのマーカー(スタート地点)へ戻る。

 パスを受けた選手Cは攻めるゴールを見ながらアウトサイドを使って

 刻むドリブルで中央のマーカーまで移動。

 左サイドのマーカーで待っている選手Aへパス。

 これの繰り返し。

 

●ゲーム

・3タッチ以内での7対7ゲーム。

 

●PK練習

・3チームで三つ巴戦。

・3人で勝敗を決める。

 

 

 

<ミニコラム:集中するとはどういうことか>

集中するとはどういうことを言うのか。

例えば、上手くなりたいと願って練習に参加している

選手ならば、インサイドキックを一回だけミスすること

無く蹴ることは可能です。

グラウンダーでも浮き球でも、たった一回ならば

ノーミスで簡単にプレーできます。

実際、途中で全員にやってもらったら全員が

ミスなく蹴ることが出来ました。

しかし、それが連続となるとどうしてミスしてしまうのか。

それが集中しているかしていないかの差です。

連続でプレーするとどうしても惰性でやってしまいます。

なとなく同じリズムでやってしまうので、気が抜けてしまいます。

それは集中していないということと同じです。

集中するには一つ一つのプレーを切り取ることが大切です。

試合修了間際のラストワンプレーで、自分の間の前に

チャンスボールが来た!という設定で毎回やるのです。

一回一回ボールをよく見て、足のどこでボールのどこを蹴るのか、

目でボールを見て意識を足首に集中させればミスなく蹴ることが

出来ます。それが毎回、連続で出来るかどうかです。

連続だと考えるからミスがおきます。

連続ではなく、チャンスボールが来た!ボールをよく見る!

ボールに当てる部分に意識を持って行く!

これを全てのプレーで実践出来れば集中出来たということになります。

集中するのはとても疲れることです。だからこそ試合と同じ状況

だと言えるし、トレーニングになるのです。

惰性で毎回同じリズムでプレーしていたら疲れません。

楽なプレーばかりですのでレベルは上がりません。

そして楽なプレーは気を抜きがちになるので、当然ミスが増えます。

どのようにプレーすればレベルアップすることが出来るのか、

考えてください。集中するのか、惰性でやるのか。

上手くなるために練習に来ているのならば、おのずと答えは

出ているのではないでしょうか。

 

ジュニアトレーニング(ワンツーパス)~チームの中心選手だと自負する選手へ~

 2017,3月7日(火)に行ったジュニアトレーニングの内容を公開致します。

チーム練習の参考にしていただけたら幸いです。

テーマ:「ワンツーパス(壁パス)」

 

●ウォーミングアップ

・コートをゆっくりドリブル(右回り左回りを各一周ずつ)

・ブラジル体操(動きながらの関節運動)

 

●ボール当てゲーム

・10m四方のグリッドを使用。

・全員、一人一個ボールを持ってグリッド内に入る。

・自分以外の選手が持っているボールに自分のボールを蹴って

 グリッドの外に出す。

・1分間で何回ボールを当てられたかを競います。

・周りを見ながら自分のボールに当てられないように

 ドリブルで逃げつつ、他の選手のボールに当てる。

 

●フリーランニングでのワンツーパス

・二人一組でボールを保持し、自由に動きながらパス交換する。

・パス交換を行う際、「ワンツー」と声かけをしてリターンパスを

 もらうようにする。

 ワンツーパスを狙ってパス交換を行うこと。

 

●ワンツーパス(壁パス)の解説

・試合で目の前にいる対戦相手をドリブルで抜ける確率は

 何%ぐらいでしょうか?

 どんなにドリブルが得意な選手でも勝負を仕掛けて毎回

 抜ける選手はいません。

 ドリブル突破に100%抜ける保証はありません。z

 しかし、2人いれば話は変わって来ます。

 2人いればワンツーパス(壁パス)が使えます。

 パスを出せば相手選手はボールとパスが出た先を見ます。

 その瞬間、パスを出した選手はフリーになります。

 フリーになった時に相手選手(DF)の裏に走ればチャンスです。

 そこへ、パスを受けた選手がリターンパスを出せば確実に

 目の前の対戦相手を抜くことができます。

 このようなプレーをワンツーパス(壁パス)と言います。

 選手Aが選手Bにパスを出す→選手Aはパスを出したら前方へ走る→

 パスを受けた選手Bは1タッチもしくは2タッチでリターンパスを出す。

 たったこれだけで確実にチャンスが作れます。

 使えるようになりましょう。

 

●ワンツーパス練習(1)

・マーカーを2m間隔で複数セットする。

・二人一組でボールを一個保持。

・マーカーをDFに見立てて、ジグザグにパス交換しながら

 ワンツーパスでマーカーを越えて行く。

 

●ワンツーパス練習(2)

・上記と同様にトレーニング。

 しかし、ゴールに向かってワンツーパスでマーカーを

 越えて行きます。

・最後のマーカーを越えたらゴールに向かってシュート。

・オフサイドを取られないようにラストパスを出す。

 受け手はポジショニング、出し手はパスを出す

 タイミングに気をつける。

 

●2対1~ワンツーパスで突破~

・縦25m、横15mの長方形グリッド内でプレー。

・オフェンスとディフェンスどちらかが後方のラインを

 突破したらゴールとする。

・ディフェンスはボールを奪ったら一人でライン突破する。

・オフェンスは横幅いっぱいに広がり、それぞれ

 右サイドと左サイドに分かれる。

・ディフェンスは自陣側のゴールラインからオフェンスに

 パスを出し、ボールホルダーに向かって走って行く。

 ボールホルダーは真っすぐ向かって来るディフェンスを見て、

 タイミング良く逆サイドの選手へパスを出して前方に走る。

 パートナーはパスを受けたら走っている味方へタイミング良く

 ワンツーパスを返す。

 パスを出すのは足下なのか前方なのか、考えて出すこと。

 ワンツーパスでディフェンスを突破することが出来たらgood

 

●2対2のライン突破ゲーム

・縦25m、横15mの長方形グリッド内でプレー。

・お互いの後方にあるゴールラインをドリブルかワンツーパスで

 突破したチームの勝利とする。

・ディフェンスはボールを奪ったら一人でライン突破する。

・二人は横幅いっぱいに広がり、それぞれ右サイドと左サイドに

 分かれて待機。

 ディフェンスがオフェンスにパスを出してからスタート。

・ディフェンスが横並びになっている時、ディフェンス二人の間が

 門のように開きます。

 その開いた門の間にオフェンスが一人入ればワンツーパスを

 成功させるチャンスです。

・アイソレーションを使ってワンツーパスを囮にして、

 ボールホルダーにドリブル突破させる方法もあります。

 

●PK練習

・上級生は利き足とは逆足のインサイドキックでシュート

・下級生はゴールラインから6mの位置からシュート

・3人で勝負を決める。同点の場合は4人目以降サドンデス。

 

 

<話した内容>

自分がチームの中心であると思っているならば、誰よりも

チームのことを考え、今やらなければいけないことを理解

し、すぐに行動に移して欲しい。

そしてチームメイトにやるべきことを伝え、スムーズに次

のことに移れるよう、チームを導くことも行って欲しい。

もし、やるべきことをやらずに遊んでいるような選手がい

た場合、その選手たちには注意をするべきです。

遊んでいることをチームメイトたちが黙認していたら規律

が生まれません。大人ではなく、一緒にプレーする仲間達

が注意することによってチームメイトたちは規律を学んで

行きます。

特に上級生には下級生のお手本となる行動をとって欲しい。

上級生が今やらなければいけないことを瞬時に理解し、

すぐに行動に移れば下級生も一緒に行動してくれます。

しかし、上級生が遊んでいれば下級生は「遊んでいて良い

んだ。」と思うことでしょう。

そのようなチームは良い練習を積むことはできませんし、

勝てるチームになれるとは思えません。

強いチーム、勝てるチーム、カッコイイチームはキャプテン

だけでなく、上級生が下級生のお手本になれて、なおかつ

全員がチームのために行動することが練習から出来ます。

日曜日に優勝したのはもう過去のことです。次の大会にも

優勝したいと思うのならば、質の高い練習を積んで行くこと

が必須となります。そのためにもチーム力を高める努力を

して行ってください。

 

リーダーとしての経験を積もう~人をまとめる立場になって得られること~

2017,2/8(水)に行ったジュニア練習のトレーニング内容を公開致します。

チーム練習の参考にしていただけたら幸いです。

 

●ウォーミングアップ

・コートを自由にドリブル。体をほぐすように、軽く。

・左右、二周ずつ。

・動的ストレッチ(ブラジル体操)

●シュート練習(1)

・二人一組になり、ボールを一個保持する。

・マーカー二個で3m幅のゴールを作り、GKは正面を

 向いてゴールラインに立つ。

・オフェンスは足を開いてGKの1m手前に立ち、

 GKと向かい合う。ボールはGKの足下。

・GKは足の裏で強くボールを転がして、オフェンスの

 股の間を通す。

・オフェンスはボールが股の間を通ったら反転し、

 ボールを追いかけて足裏もしくはイン、アウトサイドで

 切り返す。そして2タッチ目でシュートを打つ。

※2タッチ目でシュートを打たなければいけないので、

 ドリブルは不可。

 また、切り返しのターンを大きくしてしまうとGKが

 飛び出して来るので、ターンした時にボールを運ぶ場所

 を考える。

・シュートなので、足は振り抜く。インステップで強く蹴る。

・右足でシュートを打ったら次回のプレーは左足でシュート。

 左右両足を交互に使ってシュート練習を行う。

 

●シュート練習(2)

・上記と同じトレーニングを浮き球で行う。

・二人一組になり、ボールを一個保持する。

・マーカー二個で3m幅のゴールを作り、GKは正面を

 向いてゴールラインに立つ。

・オフェンスは足を開いてGKの1m手前に立ち、

 GKと向かい合う。ボールはGKが手で保持する。

・GKはオフェンスの頭越しに手でボールを投げる。

 (追いつく範囲で軽く)

・オフェンスはボールが頭の上を越えたら反転し、

 ボールを追いかけてインサイドフックもしくは

 アウトサイドフックで切り返し、2タッチ目で

 シュートを打つ。

※2タッチ以内でシュートを打たなければいけないので、

 ボールに追いついた後にファーストタッチを大事にする。

 どこにボールを置くかで次のシュート精度も変わる。

 また、切り返しのターンを大きくしてしまうとGKが

 飛び出して来るので、ターンした時にボールを運ぶ場所

 を考える。

・シュートなので、足は振り抜く。インステップで強く蹴る。

・右足でシュートを打ったら次回のプレーは左足でシュート。

 左右両足を交互に使ってシュート練習を行う。

 

●GKトレーニング~姿勢・フォームの確認~

・基本姿勢の確認。パワーポジションの確認。

・ローリングダウンのフォーム確認。

 

●GKトレーニング~ローリングダウン(1)~

・GKは長座になり、左右それぞれ1m程度の距離に

 ボールを配置する。

 正面を向いた状態から横にあるボールをキャッチ。

 肘を絞ってから手を伸ばしてキャッチする。

 左右それぞれ5回ずつキャッチ。

・上記のプレーをコーチが左右に転がして行う。

 

●GKトレーニング~ローリングダウン(2)~

・GKから左右それぞれ1m程度の距離にボールを

 配置する。

 GKが立った状態で正面を向き、横にあるボールを

 キャッチしに行く。

 腰を落として低い姿勢をとり、肘を絞ってから

 手を伸ばしてキャッチする。

 左右それぞれ5回ずつキャッチ。

・上記のプレーをコーチが左右に転がして行う。

 

●シュート練習(3)~クロスからのシュート~

・二人一組になり、ハーフウェーラインの中央と右サイドに

 分かれて中央の選手がボールを持って待機する。

・中央の選手がサイドの選手にパスを出し、サイドの選手は

 パスを受けたらライン際をゴールラインまでドリブル。

 ゴールラインからマイナス方向へ折り返しのパスを出す。

 中央の選手はサイドの選手のドリブルスピードを見ながら

 マイナスのパスを受けられるスピードでゴール前に走る。

 折り返しのパスをノートラップでシュート。

・逆サイドもプレーする。

・折り返しのパスは右サイドは右足、左サイドは左足で

 パスを出す。

 

●ゲーム

・ゴールを決めた場合、5,6年生は1得点。

 4年生は2得点、3年生は3得点、1,2年生は5得点。

 下級生は積極的にシュートを打つこと。

 

<話した内容>

リーダーシップを発揮する、発揮できる・できないに関わらず、

組織の中で人をまとめる立場を経験出来るのはとても良いことです。

リーダーをやりたくてもやらせてもらえない人も

いるのだから、難しくてもまずは挑戦して欲しい。

企業の中には就職面接でリーダーシップを発揮する

ような経験を過去にしたかどうかを重要視する所も

あると聞きます。(特に欧米)

それはどうしてかと言うと、リーダーになった経験が

ある人は、組織の中で自分の置かれた状況を把握して、

今自分がどのようなことをしたらリーダーが助かるのか、

そして、周りをどのように動かしてあげればリーダーを

助けることが出来るのかを考えて、組織のための行動

をすることが出来ます。

ようするに、上司にとって理想の部下になることが

出来ます。しかし、リーダーになった経験がない人は、

リーダーがどのような状況になると困るのかわからない

ですし、どうしたらリーダーが助かるのか、リーダーが

仕事をしやすくなるのかもわかりません。

よって、リーダーを助けることができません。

そのような部下は戦力とみなされない、ということです。

ですから、積極的にリーダーを務めて欲しいし、

積極的に組織をまとめる係に関わって欲しいです。

 

自分で課題を見つけ、挑戦しよう~両足を使ってみる~

 テーマ:「左足を使おう」

 

●ウォーミングアップ

・動的ストレッチ

 動きながらのストレッチとジャンプなど。

 

●コーディネーショントレーニング~コミュニケーションを取りながら~

・マーカーを四つ使って8m四方のグリッドを作る。

・逃げる人は5人で、そのうち4人はマーカーの位置に立ちます。

 もう1人はマーカーとマーカーの間に立ちます。

 鬼はグリッドの中で待機します。

・鬼がタッチ出来るのはマーカーとマーカーの間にいる人のみ。

 マーカーの位置に待機している人にはタッチ出来ません。

 タッチされないためにはマーカーへ移動するしかありません。

 マーカーの位置で待機していた人は、鬼にタッチされそうに

 なって逃げた人がマーカーに向かって来たら、マーカーの

 安全地帯を明け渡さなくてはいけません。

 マーカーには1人しか立てません。

 鬼にタッチされないためにはどうしたら良いか、

 声をかけ合って考えながら逃げましょう。

 

●キープゲーム

・2チームに分かれて片方のチームが一人一個、

 ボールを保持する。

・ボールを持っていないチームの選手はボールを奪いに行き、

 ボールを奪ったら奪い返されないようにキープする。

・ボールを奪われた選手は奪い返す。

・タイムアップ時に沢山ボールを保持していたチームの勝利。

・ドリブルだけでなく、パスも組み合わせること。

 

●ゲーム

・上級生は左足でシュートを打つ。左足以外での得点は

 ノーゴールとする。

・1,2年生がシュートを決めたら3得点とする。

 

<話した内容>

今の自分の実力に満足しないで欲しい。

自分の中での満足度を高める努力をする。

学年で一番上手い、チーム内で一番上手い、と思い、

決まりきった得意なプレーでチームメイト相手に

活躍をするのも自信になるので良いことだと思います。

しかし、だからといって、「俺はこれで良いんだ!」

と出来ることしかやらなくなるのはダメです。

どのような選手にも苦手なプレーというものはあります。

また、今の実力では出来ない難しいプレーもあるはずです。

苦手なプレーを克服すること、プレーの幅を広げること、

難しいプレーに挑戦することがレベルアップへの近道です。

出来ることばかりやっていては成長はありません。

今回は強制的に左足でシュートを打ってもらいました。

いつも利き足しか使わない、逆足で打てるにも関わらず

必ず利き足に持ち替えてプレーするのはどうかと思います。

本当に上手くなりたい、レベルアップしたい、

上のチームに挑戦したい、勝ちたい、と願うならば、

人から言われなくても自分で課題を見つけて挑戦する、

そのような選手になってください。

運動量を増やそう~走ることの意味・目的・価値を考える~

テーマ:「運動量を増やす」

 

●ウォーミングアップ

・ボールを一人一個保持し、コートを右回り左周り

 二周ずつドリブル。

・ブラジル体操(関節運動)

 

●ボールコントロール

・6人で輪になり、インサイドキックでパス交換。

 全員1タッチ。

 強いパスを出す習慣付けるため、味方が1タッチで

 返せないように強くキックする。

 強いパスを受けた選手は1タッチで誰かにパスを

 出せるように準備し、ボールの威力を吸収して

 1タッチでパスを出せるよう努力する。

・1タッチで返せなかったら腕立て伏せを3回。

 インサイドキックが浮いても、腕立て伏せ3回。

・6人で輪になって1タッチリフティング。

 リフティングはヘディングで行う。

 落としたら全員でシュートの素振りのような体幹トレ

 を左右2回ずつ。

※その場に一歩踏み込むと同時に右腕と左足を振り上げ、

 腰の正面でクロスするように腕と足を振り下ろす。

 左右、両方の腕・足を交互に行う。

・6人で輪になって1タッチリフティング。

 リフティングはアウトサイドで行う。

 落としたら全員で爪先タッチの腹筋を10回。

・6人で輪になって1タッチリフティング。

 リフティングは左足のみで行う。

 落としたら全員で膝抱え込みジャンプを3回。

 

●パスゲーム(5対1)

・オフェンス5人は1タッチでプレー。

 1タッチで左右どちらにでもパスを出せるように、

 身体の向きに気を付ける。

・ボールを奪った選手は奪われた選手と交代する。

 交代する際、素早く次のプレーを意識するために

 DFはすぐにオフェンスを見る。

 DFは1stキックを当てられたらペナルティを課される。

 オフェンスはすぐに攻撃することを考える。

 DFがぼ~っとしていたら積極的にボールを当てる。

・攻守の切り替えを意識するトレーニングです。

 

●スペースを空ける動き・スペースを埋める動き~エイト~

・三人一組でボールを保持し、右サイド、左サイド、真ん中、

 の三ヶ所にポジションを取る。

 

<話した内容>

「走れ」と言われたり、「運動量を増やせ」と指導者から

言われることがあると思う。

しかし、「走れ」と言われた時にどう走れば良いのか

わからなかったら走れません。

「運動量を増やせ」と言われて、むやみやたら走り回った

だけでは評価されません。

では、選手のみんなは「走れ」と言われてどう走れば良いのか、

「運動量を増やせ」と言われてどう増やせば良いのか、

わかっているのか?

それを理解していなければ行動出来ないし、考えてプレー

しなかった結果評価されないということもあります。

大事なことは、指導者が何を求めてそれらの言葉を発して

いるのか、ということです。

今回運動量を増やすということに焦点を当ててトレーニング

しました。それは、チームメイトがプレーしやすいなるように

スペースを作る動きであり、チームがピンチにならないように

誰かが上がって空けたスペースを埋めて、そのスペースを

使われないようにして未然にピンチを防ぐこと、そして

ボールを奪われた際にカバーリングできるポジションを取る

ために走る!ということです。

運動量を増やせと言われたら、何も考えずにぐるぐる回る

ことではありません。

チームのためにスペースを空ける、チームのためにスペース

を埋めるために走りましょう。

※注)パスコースを消すために走る、ボールホルダーを楽に

プレーさせないために寄せる(距離を縮める)、

パスコースを増やすためにボールホルダー(味方)を

追い抜く・追い越す走り、ボールを奪われて自陣に戻る

走り、なども運動慮を増やす「走り」になります。

今回のトレーニングではスペースに関する走りに特化した

というだけですので、誤解のないよう、補足致します。

ドリブル突破~DFよりも優位に立つ~

2017,2/1(水)に行ったジュニアユース練習のトレーニング内容を公開致します。チーム練習の参考にしていただけたら幸いです。

テーマ:「ドリブル突破~DFよりも優位に立つ~」

※前に運ぶ、パスコースを作るためのボールコントロールではなく、

 突破するためのドリブルです。

 

●ウォーミングアップ

・軽くランニング。

・ブラジル体操(動きながらの関節運動)

・一人一個ボールを保持し、コートを右回り左周り二周ずつドリブル。

・10m四方のグリッド内に全員が入り、ぶつからないように

 自由にドリブル。

・二人一組になり、5m幅に離れて向かい合う。

 お互いがお互いに向かってドリブルし、適度な間合いで

 共に同じ足でボールをまたいでアウトサイドで突破。

 ドリブルで反対側へ移動。

※お互いがお互いに向かってドリブルしている際に、

 どちらかがシザースする足を指定するとぶつかることなく

 同じ足でシザースして、同じ足のアウトサイドで突破

 することができます。

 

●1対1~ドルブル突破~

・二人一組でボールを一個保持。

・マーカーを3m幅に置いて、簡易のラインゴールを作る。

・ディフェンスはマーカーとマーカーの間に立ち、

 横に一歩だけ動けます。

・オフェンスはディフェンスと向かい合い、シザースフェイント

 を駆使してラインを突破する。

 

●ドリブル突破~追いつかれたDFにボールを奪われない(1)~

・ドリブルしている最中に身体を当てるトレーニングです。

・試合中にドリブルで突破を図り、DFが並行して走っている

 状況を想定する。

・並行して走るDFがボールに触れないように、肩を当てて

 DFのバランスを崩してからボールをコントロールする。

・二人一組になり、ボールをオフェンス側の選手が保持する。

 ディフェンスの選手はオフェンスの選手の左右どちらかの

 一歩下がった所で待機する。

・オフェンスがドリブルを開始したら後ろから追いかける。

・ディフェンスがボールに触ることができたらディフェンス

 の勝利。

・オフェンスはディフェンスに肩を当てて、ディフェンスの

 体勢を崩すことが出来たらシュートを打つ。

 

●ドリブル突破~追いつかれたDFにボールを奪われない(2)~

・後ろから追いかけてくるディフェンスに追いつかれないよう、

 ディフェンスの進路を塞ぐテクニックを身に付けます。

・試合中にドリブルで突破を図り、DFが後ろから追いかけて

 来る状況を想定する。

・後ろから追いかけて来るディフェンスが自分と同じ位置まで

 追いついてしまうと、先に肩を当てられたりスライディング

 タックルされてしまう恐れがあります。

 そうならないように、ディフェンスの進路を塞ぐように

 後ろを振り返ってディフェンスが走って来る位置を

 確認しながらドリブルをして、ディフェンスの正面に

 なるようにドリブルの進路を左右に少しずらします。

・二人一組になり、ボールをオフェンス側の選手が保持する。

 ディフェンスの選手はオフェンスの選手の左右どちらかの

 10m下がった所で待機する。

・オフェンスがドリブルを開始したら後ろから全力で追いかける。

・オフェンスはディフェンスの進路を塞ぐように後ろを振り返り、

 ディフェンスの正面になるようにドリブルの進路を左右に

 少しずらし、ディフェンスが背中にぶつかるもしくは触れる

 状況を作り出す。

 ディフェンスはドリブルしている選手の背中が急に自分の

 目の前に現れるので、両手を上げて接触していないように

 アピールするしかありません。

 背中を押してファウルする方法しかドリブルを止める

 手立てがありませんので、圧倒的にオフェンス有利になります。

・マスターして欲しいテクニックの一つです。

 

●ゲーム

・3対3+GK

・ゴールを左右にそれぞれ一つずつ、正面に一つ設置。

・正面のゴールには各チームGKが入る。

・左右のゴールはマーカーで作り、ライン突破とする。

・左右のラインゴールをドリブルで突破すれば一点、

 正面のGKがいるゴールにシュートを決めたら二点。

・積極的にシザースフェイント使う。

・ゴールが三つあるので、ドリブルの選択肢が増える。

 ディフェンスが少ないゴールを瞬時に判断し、

 急な方向転換をするなどドリブルを駆使する。

 

<話した内容>

試合中にドリブル突破を試みて、ディフェンスが後ろから

追いついて並走しただけで足を止めて切り替えし、

後ろの味方へバックパスをするプレーがとても多い。

それは見ている人にとって残念なプレーでもあります。

ディフェンスに少し並走されただけで弱気になり、

勝負することを諦めてバックパスに逃げるのは

成長の妨げになります。

次の試合からはより攻撃的にチャレンジできるように

今日はドリブル突破に特化したトレーニングを行いました。

多くの選手がディフェンスに並ばれるとボールを奪われない

ようにボールをコントロールしようとして、ボールに

注意を奪われている間に肩をぶつけられて体勢を崩し、

その結果ボールを奪われてしまっています。

本来、プレーの順序は逆になります。

ディフェンスに並走されたら、まずはディフェンスに肩を

ぶつけてディフェンスの体勢を崩します。

ディフェンスの体勢を崩すことができれば、ほぼボールは

奪われませんし、ボールに触ることもできなくなります。

なぜならば、ディフェンスが大勢を崩した瞬間にトップスピード

でドリブルしてディフェンスを置き去りに出来るからです。

たった一瞬でもディフェンスの体勢を崩すことが出来れば

オフェンスの勝ちです。

なお、肩を当てる瞬間はボールを放っておいてかまいません。

ボールは丸いので勝手に真っすぐ転がっていきます。

ボールを重要視するあまり最初にボールをコントロール

したい気持ちはわかります。

しかし、一番きにしなければいけないのは、ボールを奪に来る

ディフェンスです。このディフェンスさえ何とかすることが

出来れば、邪魔する相手がいない状況ならばボールは自由に

扱う余裕が生まれます。

今までと逆の発想でプレーすることが出来ればディフェンスに

勝てます。

ディフェンスに並ばれたから「もうダメだ」と諦めるのではなく、

並ばれたディフェンスに身体をぶつけてでも前に進む!

という強気で勝負して欲しいです。

それがドリブル突破の魅力でもあると思います。