ジュニアトレーニング(ワンツーパス)~チームの中心選手だと自負する選手へ~
チーム練習の参考にしていただけたら幸いです。
テーマ:「ワンツーパス(壁パス)」
●ウォーミングアップ
・コートをゆっくりドリブル(右回り左回りを各一周ずつ)
・ブラジル体操(動きながらの関節運動)
●ボール当てゲーム
・10m四方のグリッドを使用。
・全員、一人一個ボールを持ってグリッド内に入る。
・自分以外の選手が持っているボールに自分のボールを蹴って
グリッドの外に出す。
・1分間で何回ボールを当てられたかを競います。
・周りを見ながら自分のボールに当てられないように
ドリブルで逃げつつ、他の選手のボールに当てる。
●フリーランニングでのワンツーパス
・二人一組でボールを保持し、自由に動きながらパス交換する。
・パス交換を行う際、「ワンツー」と声かけをしてリターンパスを
もらうようにする。
ワンツーパスを狙ってパス交換を行うこと。
●ワンツーパス(壁パス)の解説
・試合で目の前にいる対戦相手をドリブルで抜ける確率は
何%ぐらいでしょうか?
どんなにドリブルが得意な選手でも勝負を仕掛けて毎回
抜ける選手はいません。
ドリブル突破に100%抜ける保証はありません。z
しかし、2人いれば話は変わって来ます。
2人いればワンツーパス(壁パス)が使えます。
パスを出せば相手選手はボールとパスが出た先を見ます。
その瞬間、パスを出した選手はフリーになります。
フリーになった時に相手選手(DF)の裏に走ればチャンスです。
そこへ、パスを受けた選手がリターンパスを出せば確実に
目の前の対戦相手を抜くことができます。
このようなプレーをワンツーパス(壁パス)と言います。
選手Aが選手Bにパスを出す→選手Aはパスを出したら前方へ走る→
パスを受けた選手Bは1タッチもしくは2タッチでリターンパスを出す。
たったこれだけで確実にチャンスが作れます。
使えるようになりましょう。
●ワンツーパス練習(1)
・マーカーを2m間隔で複数セットする。
・二人一組でボールを一個保持。
・マーカーをDFに見立てて、ジグザグにパス交換しながら
ワンツーパスでマーカーを越えて行く。
●ワンツーパス練習(2)
・上記と同様にトレーニング。
しかし、ゴールに向かってワンツーパスでマーカーを
越えて行きます。
・最後のマーカーを越えたらゴールに向かってシュート。
・オフサイドを取られないようにラストパスを出す。
受け手はポジショニング、出し手はパスを出す
タイミングに気をつける。
●2対1~ワンツーパスで突破~
・縦25m、横15mの長方形グリッド内でプレー。
・オフェンスとディフェンスどちらかが後方のラインを
突破したらゴールとする。
・ディフェンスはボールを奪ったら一人でライン突破する。
・オフェンスは横幅いっぱいに広がり、それぞれ
右サイドと左サイドに分かれる。
・ディフェンスは自陣側のゴールラインからオフェンスに
パスを出し、ボールホルダーに向かって走って行く。
ボールホルダーは真っすぐ向かって来るディフェンスを見て、
タイミング良く逆サイドの選手へパスを出して前方に走る。
パートナーはパスを受けたら走っている味方へタイミング良く
ワンツーパスを返す。
パスを出すのは足下なのか前方なのか、考えて出すこと。
ワンツーパスでディフェンスを突破することが出来たらgood
●2対2のライン突破ゲーム
・縦25m、横15mの長方形グリッド内でプレー。
・お互いの後方にあるゴールラインをドリブルかワンツーパスで
突破したチームの勝利とする。
・ディフェンスはボールを奪ったら一人でライン突破する。
・二人は横幅いっぱいに広がり、それぞれ右サイドと左サイドに
分かれて待機。
ディフェンスがオフェンスにパスを出してからスタート。
・ディフェンスが横並びになっている時、ディフェンス二人の間が
門のように開きます。
その開いた門の間にオフェンスが一人入ればワンツーパスを
成功させるチャンスです。
・アイソレーションを使ってワンツーパスを囮にして、
ボールホルダーにドリブル突破させる方法もあります。
●PK練習
・上級生は利き足とは逆足のインサイドキックでシュート
・下級生はゴールラインから6mの位置からシュート
・3人で勝負を決める。同点の場合は4人目以降サドンデス。
<話した内容>
自分がチームの中心であると思っているならば、誰よりも
チームのことを考え、今やらなければいけないことを理解
し、すぐに行動に移して欲しい。
そしてチームメイトにやるべきことを伝え、スムーズに次
のことに移れるよう、チームを導くことも行って欲しい。
もし、やるべきことをやらずに遊んでいるような選手がい
た場合、その選手たちには注意をするべきです。
遊んでいることをチームメイトたちが黙認していたら規律
が生まれません。大人ではなく、一緒にプレーする仲間達
が注意することによってチームメイトたちは規律を学んで
行きます。
特に上級生には下級生のお手本となる行動をとって欲しい。
上級生が今やらなければいけないことを瞬時に理解し、
すぐに行動に移れば下級生も一緒に行動してくれます。
しかし、上級生が遊んでいれば下級生は「遊んでいて良い
んだ。」と思うことでしょう。
そのようなチームは良い練習を積むことはできませんし、
勝てるチームになれるとは思えません。
強いチーム、勝てるチーム、カッコイイチームはキャプテン
だけでなく、上級生が下級生のお手本になれて、なおかつ
全員がチームのために行動することが練習から出来ます。
日曜日に優勝したのはもう過去のことです。次の大会にも
優勝したいと思うのならば、質の高い練習を積んで行くこと
が必須となります。そのためにもチーム力を高める努力を
して行ってください。