ブラジル式フットサル講習会

ブラジル式フットサル講習会は、ポルセイド浜田監督(Fリーグ)を務める峯山典明(フットサルB級指導員)の指導論・育成フィロソフィーを掲載しているブログです。また、ブラジルで培って来た経験談、コラムも掲載しています。Copyright(C), 2005-2022 MIRACLON ブラジル式フットサル講習会 All rights reserved. このウェブサイトで掲載されている写真・記事・内容の出典を明記しない転載・無断転載・商用の転載を禁じます。

06,1/17 練習レポート1:「コレチボ」~ゲームの中でのM-T-M~

06,1/17の講習会では当講習会初の試みとなるゲームを中心に行ないました。

ブラジルでは一週間のスケジュールに「コレチボ」が3回以上あります。

コレチボとはゲームを行ないながらのトレーニングです。

わかりやすく言うと戦術練習をゲームの中で行なうという事です。

 

これを今回はコーチング手法の一つでもある、

M(Match)-T(Traning)-M(Match)を使い指導を行ないました。

 

日本では何かを覚えようとしたり(教えようとしたり)すると、

「型」から入る傾向にあります。そして、それが上手く出来るようになって

徐々に発展していって最後に「実戦」という流れになっていると思います。

ですが、この「型」というものはフットボール(サッカー・フットサル)の

本質を達成するための手段でしかありません。

 

特に初心者やレクリエーターにありがちですが、

みなさんフットボールの本質をお忘れではありませんか?

フットボールは「得点」し、最終的に多く「得点」したチームが勝つ

という「得点数」を「競う」スポーツです。

そして「型」というモノは先ほどもあげましたが、

「ゴールを奪い、ゴールを守り、ボールを奪い合う」という目的を

達成するための手段でしかありません。

 

ようするに、技術を習得する事に主眼を置いたトレーニングよりも、

選手が実際のゲームの中で状況を把握・判断をし、ボールを蹴る楽しさを

実感しながら技術を身に付けていくのが最善の方法になります。

 

個人的な考えになってしまいますが、実際のゲームを思い浮かべて下さい。

ゲームの中では、シュート・ドリブル・パス・体を使う・ボールを奪う(ディフェンス)

・声を出す(指示出し)など、

一度に多くの技術がゲームの中で会得するチャンスがあるんです。

 

「ゲームにはフットボールの本質が凝縮されています!」

 

ゲーム形式のトレーニングを行なう事によって、チームで何か上手く

出来なかった時や個人でのミスがあった時が一番課題を認識出来る時

なんです。そしてその課題を認識している時に、課題を改善する方法を

伝え、再度プレーさせる事でその課題を克服する事が出来、

レベルアップにも繋がるのです。

 

長くなりましたが、これが、

「M(Match)-T(Traning)-M(Match)」です。

 

 

*余談になりますが、海外では5~12歳までは通常フットサルを

プレーする事になります。理由は年齢が小さいとロングボールを蹴る力や

大きなコートを全力疾走する体力が無いという事と、

フットサルのように小さいコートでプレーする事によって細かい技術が

驚くほど身に付きます。また、小さいコート=敵が目の前にいるわけだから

ボールを奪われない術も身に付けられ、確実なボールコントロール・トラップも習得出来ます。

更に、フットサルはサッカーよりも少人数で行ないます。

という事はサッカーに比べて格段にパスが回ってくる回数が多い

(ボールに触れる回数が多い)ので、レベルアップに効果的なんです。

だから、海外では幼少期にフットサルをプレーさせるんですね。

12~15歳ごろになるとコーチや監督からその選手に、

サッカーとフットサルどちらをプレーするか、選択させるそうです。

もちろんサッカー選手としてプロに進めそうにない選手には

コーチや監督自らがフットサルを続ける事をすすめる事になります。