ブラジル式フットサル講習会

ブラジル式フットサル講習会は、ポルセイド浜田監督(Fリーグ)を務める峯山典明(フットサルB級指導員)の指導論・育成フィロソフィーを掲載しているブログです。また、ブラジルで培って来た経験談、コラムも掲載しています。Copyright(C), 2005-2022 MIRACLON ブラジル式フットサル講習会 All rights reserved. このウェブサイトで掲載されている写真・記事・内容の出典を明記しない転載・無断転載・商用の転載を禁じます。

07,7/14(土)ポジション別講習会【テーマ・ALA】・レポート

07,7/14(土)に開催したポジション別講習会【テーマ・ALA】の

レポートです。

・サイドプレーでの必須技術習得

・プレーの選択肢を増やす

・状況判断を早くする

という事を目的としたトレーニングを行いました。

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☆アップ

・2人でボール1個保持。2人が向かい合った状態で手でチェストパスを

 しながらサイドステップ。

・2人が前後で向かい合いボールを1個保持。手でチェストパスをしながら、

 1人が後ろ向きに走って、もう1人が前にジョグ。

・フルコートを使ってのランダムパス交換。

 人数の半分ぐらいのボールを使って、常に動きながらボール保持者と

 ボールを持っていない人でパスを交換する。

☆ストレッチ

☆ドリブル練習

・パス・ドリブル突破・シュート、全てのプレーが一瞬で出来るように

 上半身を起こしながら指先辺りでドリブル。

 上半身を起こさないと姿勢が悪く、顔を上げる事が出来ない。

 パス・ドリブル突破・シュート全てのプレーを瞬時に判断して行うために

 顔は上げていなくてはいけない。

 そのため上半身を起こすの必然。

 ボールは体のすぐ近くに置いてドリブル。

・両足のインサイドのみを使ってドリブル。

・横を向いた状態で、両足のインサイドのみを使ってダブルキック。

 ボールは足の間に挟むようにする。

 進行方向が右の場合、左足インサイドでボールを蹴り、右足インサイドで

 ボールを止める。

 進行方向が左の場合はその逆。右足で蹴り、左足で止める。

・両足のアウトサイドを交互に使ってのドリブル。

 リズムよく、両足同じリズムでジグザグにドリブルするように触っていく。

シザースフェイントを入れたドリブル。

☆ボールキープ練習

・足裏で転がすドリブル。

・ディフェンスを背負った状態で足裏でボールをキープしながらドリブル。

 ボールはディフェンスの足が届かないように、体から遠い場所に置く。

 足の腹だとボールが体に近づいて転がしにくいので、足裏の指の付け根

 あたりを使ってボールを転がす。この部分が一番力が入る。

・足裏でボールをキープし、敵から逃げるようにボールコントロール

 敵を左右どちらかに背負った状態で、足裏でボールをキープ。

 一瞬足裏でボールを後ろに引きステップを踏む。

 ステップで着地する瞬間にボールをキープしている足裏でボールを敵とは

 反対の方向に弾く。

・応用として上記のプレーのあとにパスを出す事も考える。

☆ALAの位置で敵をかわす練習(トラップでかわす)~(1)

・3人1組になり、パス出し・ディフェンス役・ALA役と分かれる。

・パス出しはFIXOだと考える。

・FIXOがALAにパスを出し、ALAがトラップする瞬間にディフェンスが

 詰めるようにする。

・FIXOはディフェンスから遠い方の足に出す。

 左サイドのALAに出す場合はALAの右足に出す。右サイドならば左足にパス。

<左ALAでプレーする場合>

・FIXOはALAの右足にパスを出す。

 ALAはパスを受ける右足のインサイド(指の付け根から土踏まず辺りにかけて)

 でボールをひっかけるようにして、右回りに反転する。

 ディフェンスを右腕でガードしながら、右足インサイドでボールを

 ひっかけながら右側に反転し、左足で前方にドリブル。

・右ALAはその逆。

☆ALAの位置で敵をかわす練習(トラップでかわす)~(2)

・上記と同じように3人1組になり、パス出し・ディフェンス役・ALA役

と分かれる。

・パス出しはFIXOだと考える。

・FIXOから横パスをもらう際、足下でボールを止めてしまうと

 その場に止まる事になり、ディフェンスが詰めて来た場合

 身動きが出来無くなってしまう。

 そうなるとボールを後ろに下げるしか逃げ場が無くなり、攻めるゴールに

 ボールを運べなくなってします。

 だからトラップは足下で止めない!

 横パスを受けたら足裏(指の付け根あたり)でボールを押し出すように

 真横にトラップする。

 そうすればディフェンスから逃げるような形になり、トラップで

 ディフェンスをかわす事が出来る。

<左ALAでプレーする場合>

・FIXOはALAの右足にパスを出す。パスはディフェンスから遠い方の足へ。

 だから左ALAは右足でトラップとなる。

・FIXOがALAにパスを出し、ALAがトラップする瞬間にディフェンスは詰める。

 ALAは横パスを受けたら足裏(指の付け根あたり)でボールを押し出すように

 真横にトラップする。

・右ALAの場合は左足になる。

☆ALAの位置でトラップからのシュート練習

・上記【トラップでかわす(1)・(2)】を実際のコート内で行い、

 トラップ後顔を上げてシュートを狙う。

・【トラップでかわす(1)】からのシュートの場合、右サイドならば

 右足でファーポストへシュート。

 左サイドの場合、左足でファーポストへシュート。

 シュートは敵から遠い方の足で打たないとディフェンスにブロックされて

 しまう。

 また、フットサルのセオリーとしてファーポストには必ず逆サイドの

 ALAが詰めて来ているので、ファーポストへシュートを打つ。

・【トラップでかわす(2)】からのシュートの場合、真横に逃げるトラップ

 をしてしまうとシュートが打ちにくいので、なるべく斜め前に

 トラップするようにする。

 そうすれば体が前を向いているのでゴレイロの位置も見えるし、

 シュートが打ちやすい。

☆ALA→PIVO当てシュート

・ALAの位置でボールをもらったらディフェンスの位置を確認する。

 ディフェンスが縦のコースを切っていたらPIVOにパスを出せるので

 そのままPIVOにパスを出し、ワンツーパスもらってシュート。

☆ドリブル練習

ゴレイロとの1対1で、ゴレイロをかわすためのドリブル。

ゴレイロが飛び出して来たら、足裏で真横にスライドさせるように

 ボールを転がし、ゴレイロをかわす。

 そしてかわしたら即、ボールを転がした足とは逆足のインサイドで 

 ボールを前に押し出し、ドリブルする。

・今回のトレーニングではマーカーコーンを置き、ディフェンス=ゴレイロ

 に見立ててドリブルを練習。

☆状況判断を早くするためのトレーニング~ゲーム形式~

・3人1組になり、エイトの動きでパス回しをする。

・3人は常にFIXOと両サイドのALAに分かれる。

・3人が横一列になってしまうとFIXOが横パスを出しにくいので、

 FIXOは少し後ろに下がり気味になり、両サイドのALAと角度をつける。

・FIXOはALAにパスを出し、パスを出したサイドの前方へ走る。

 ALAは横パスを敵から遠い方の足でトラップするが、トラップは足下に

 止めるのではなく足裏で前方に押し出すように行い、ディフェンスをかわす。

 ディフェンスをかわしたらそのままコート中央までドリブルし、

 逆ALAへパス。

 逆ALAへパスを出したらパスを出したサイドの前方へ走る。

 先ほどパスを出して上がったFIXOはALAが上がって空けたスペースへ

 下りて来る。

・上記パス回しを繰り返し、パスをしっかりと敵から遠い方の足へ出せるか、

 トラップでディフェンスをかわせるかを確認。

☆状況判断を早くするためのトレーニング~ゲーム形式(応用・1)~

・上記トレーニングにディフェンスをつける。

・3対3

・ディフェンスはマンツーマンディフェンス。

・あくまでオフェンスの(ALAの練習)なので、ディフェンスはボールを

 奪わなくて良い。ただし、常にマークを外さないようについて行く。

・ALAの位置でボールをもらう際に、ディフェンスの位置を確認する。

 ALAはディフェンスが中のコースを切っていたら【トラップでかわす(1)】

 を意識して、やれるならば実践しシュートまで持って行く。

 ディフェンスが縦のコースを切っていたら【トラップでかわす(2)】

 でディフェンスをかわしてパス回しを続ける。

☆状況判断を早くするためのトレーニング~ゲーム形式(応用・2)~

・上記トレーニングにPIVOを加えて、4対4で行う。

・ALAはディフェンスの位置を確認し、中のコースが開いていたら

 PIVOにパスを通すようにする。

・FIXOがパスを出してぬけたあと、ALAはディフェンスの位置を確認し、 

 縦のコースが開いていたら走りぬけたFIXOへ縦パスを出す。

以上がALA講習会のトレーニング内容になります。

フットサルはフィールドプレーヤーのポジションが流動的で、1人が同じ

ポジションにずっといる事がないスポーツです。

ですが、やはりコート内の位置によって必要になってくるプレーは

変わりますので、そのポジションによるシチュエーション毎の

トレーニングは大事だと思っています。

ディフェンスから遠い方の足へパスを出す。

トラップでディフェンスをかわすなど、止まった状態では簡単でも

動きながらだと精度がとたんに落ちてきます。

このような基礎技術は反復練習しなければ身につきませんので、

「こんなの簡単だよ」といって手をぬいたりせず、

一つ一つのプレーを丁寧に大事に練習して下さい。

また、プレーの状況判断が「早い」「遅い」は基礎技術が

身についているからこそある言葉だと思います。

トラップが出来ない、パスもディフェンスから遠い方の足に出せない、

といった状態ならば状況判断どころか何も出来ないはずです。

【トラップ】という技術はボールを止める事を言うのではなく、

【次のプレーに移るためのファーストタッチ】の事を指します。

自身が次にどんなプレーをするのかイメージしているから、

そのイメージを行うためのボールコントロールが必要になってきます。

【状況判断の早さ】とは【ディフェンスの位置を確認】【次のプレーのイメージ】

【次のプレーに繋がるボールコントロール】全てが要求されます。

自主トレは1人で行う事が主だと思うので難しいですが、

チーム練習ではぜひ止まった状態や、オフェンスだけの練習を

しないようにして下さい。

やはり実戦を意識して、プレーは常に動きながら、そしてディフェンスが

いる状態で練習をするようにしていって下さい。

そのような練習を続けていけばよりレベルアップ出来ると思います。

ただし、一朝一夕にはいきませんので、

まずは何もプレッシャーが無い状態で基礎練習を続けていって下さい。