ブラジル式フットサル講習会

ブラジル式フットサル講習会は、ポルセイド浜田監督(Fリーグ)を務める峯山典明(フットサルB級指導員)の指導論・育成フィロソフィーを掲載しているブログです。また、ブラジルで培って来た経験談、コラムも掲載しています。Copyright(C), 2005-2022 MIRACLON ブラジル式フットサル講習会 All rights reserved. このウェブサイトで掲載されている写真・記事・内容の出典を明記しない転載・無断転載・商用の転載を禁じます。

07,9/8 超初心者対象講習会【ショートパスにこだわる!】レポート

07,9/8に超初心者対象講習会【テーマ:ショートパスにこだわる!】

を開催致しました。

トレーニング内容を公開しますので、ご覧下さい。

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☆アップ

・2人1組になり、数パターンのステップを交えてのアップ。

☆ストレッチ

☆インサイドキック練習(1)

・2人1組になり、2m程度の近距離で軽くパス交換。

・正しいフォームを身に付けるためなので力は入れず、1球1球丁寧に

 フォームを確認しながらボールを蹴る。

・右足→右足

・左足→左足

☆インサイドキック練習(2)

・上記と全く同じ内容をノートラップで行う。

・ノートラップで来たボールを返すため、力加減がとても大事。

 強く蹴り返してしまうと、たった2mの近い距離のためパートナーが

 ボールをノートラップで返せなくなってしまう。

 逆に、軽く蹴った場合はボールの威力に足首が負けてしまって、

 しっかりしたボールをパートナーに返せない。

 だから、フォーム全体としては力を抜いた状態で、

 足首にボールが当たる瞬間だけ踝に力を入れてボールを押し返すように

 パスを出す。

 蹴るのではなく、押し返す!ようにプレーするのがポイント。

・右足→右足

・左足→左足

☆インサイドキック練習(3)

・2人1組になり6~7m程度の距離でパス交換。

・距離が離れたので、強くキックする。

 ただし、フォーム全てに力を入れてしまうとバランスが崩れて

 良いボールが蹴れないので、フォーム全体は力を抜いてプレーする。

 ボールを蹴る瞬間だけ足首に力をいれて、強くボールを蹴って振り抜く!

 

☆状況判断を磨くトレーニング+様々な角度へのパス練習

・5人1組になり、4人で菱形を作ってその中に1人入る。

 菱形の中にいる1人がメインプレーヤーとしてボールを1個保持する。

・菱形の4人はボールを持っているメインプレーヤーの体の向きに対して、

 【前・左・右・後】と指示を出す。

 メインプレーヤーは自分の体の向きに対して、周りから言われた声の

 場所へ向きを変えてパスをしっかりと出す。

 パスを受けた選手はメインプレーヤーへパスを返す。

・慣れてきたら指示の声を早くする。

・メインプレーヤーは指示の声に対して焦らずに、まずはボールを

 蹴りやすい位置に動かしてから正しいフォームでしっかりとパスを出す。

 焦って蹴りにくい位置で無理やりパスを出したり、インフロントや

 爪先等で雑なパスを出さない事。

・更に慣れてきたら、指示の声に【スルー】【ワンツー】などを加えると

 より負荷がかかってレベルアップ出来る。

☆動きながらのインサイドキック練習(グラウンダー)~ノートラップ~

・参加者の半数がボールを持ち、5m間隔でジグザグになるような位置

 をとる。その場所で座ってボールを持つ。

・インサイドキックを行うメインプレーヤーたちは、座ってボールを保持

 している人たちに向かって行く(ジョグ程度の速さで)。

・最初は左側の人に向かって行って、ボール保持者が手でボールを

 転がすので、そのボールを左足でインサイドキック。ボール保持者へ返す。

 続いて、ジグザグに走るように右側の人へ向かって行き、同じように

 転がされたボールをインサイドキックでボール保持者へ返す。

 これの繰り返し。

☆動きながらのインサイドキック練習(浮き球)~ノートラップ~

・上記と同じようにプレー。

・ボール保持者はメインプレーヤーたちのヒザ辺りの高さに

 ふわっとしたボールを投げる。

 それをノートラップでインサイドキック。

☆動きながらの足裏パス練習(グラウンダー)~ノートラップ~

・上記と同じようにプレー。

・インサイドキックの時と同じようにボール保持者は座って、

 手でボールを転がす。

 メインプレーヤーたちはそのボールを足裏でノートラップで返す。

・パスは足裏の真ん中ではなく、指の付け根の裏あたりで強く跳ね返す

 ようにボールを蹴る。

☆動きながらの足裏パス練習(グラウンダー)

 ~トラップ→後ろに2ステップ→足裏パス~

・上記と同じようにプレー。

・インサイドキックの時と同じようにボール保持者は座って、

 手でボールを転がす。

 メインプレーヤーたちはそのボールをまずは足裏でトラップする。

 トラップすると同時に後ろに2ステップ下がり、その後、前方のボール

 保持者に足裏でパスを出す。

・パスは足裏の真ん中ではなく、指の付け根の裏あたりで強く跳ね返す

 ようにボールを蹴る。

☆3人での崩し+シュート(1)

・3人で動きながら相手ディフェンスを崩し、シュートまで持って行く。

・インサイドキックでのパスはしっかりとディフェンスを意識して出す事。

・3人が横一列になり、左ALAがボールを保持してスタート。

 左ALAはFIXOへパスを出す。パスを出したらPIVOの位置に入り

 ターンしてFIXOと向かい合う。

 FIXOはPIVOに真っ直ぐパスを出し、右サイドへ全力で走る。

 右ALAはPIVOの裏を通って左サイドへ走る。

 PIVOは左サイドへ走る選手に対して足裏で強いパスを出す。

 パスを受けた選手はファーサイドへ走った選手に強いラストパスを出し、

 ファーサイドに詰めた選手はインサイドキックで確実にゴールへシュート

 を打つ。

☆3人での崩し+シュート(2)

・3人で動きながら相手ディフェンスを崩し、シュートまで持って行く。

・インサイドキックでのパスはしっかりとディフェンスを意識して出す事。

・3人が横一列になり、左ALAがボールを保持してスタート。

 左ALAはFIXOへパスを出す。 

 FIXOはそのパスをノートラップで左ALAへ返し、裏を取る動きから

 PIVOの位置に入りターンして左ALAと向かい合う。

 左ALAはPIVOへパスを出して、少し中へ動く。

 PIVOは少し中へ動いた左ALAへリターンパスを出す。

 そのパスと同人右ALAは裏へ走り抜ける。

 PIVOからリターンパスを受けた左ALAは右サイドを走る選手に

 スルーパスを出す。

 右ALAはスルーパスを受けて、インサイドキックでゴールに確実に

 シュートを打つ。

☆5対5のパスゲーム(足裏のみ)

・5対5でゲーム。

・パスを5本繋いだら1点。

・パス、トラップ、ドリブル、といったプレーは足裏のみ。

 足裏以外の部位でボールを触ったらペナルティ。即相手ボールになる。

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以上がトレーニングメニューになります。

都道府県リーグでプレーしている選手や上級者と言われる選手でも

非常にパスの精度が低いです。

それは常日頃からパスの大切さを理解せずに雑にプレーしているからだと

思います。

トップリーグを目指すチームの選手たちが簡単に浮き球のロングボールを

蹴っているのを見るととても悲しくなってきますし、残念です。

フットサルでもサッカーでも、足でボールをキープしているからこそ、

マイボール(自分たちのチームのボール保持)となります。

でも、ボールを足から離した時点(ボールを浮かした)で自チーム・相手

チームどちらのボールかわからなくなります。

ようするに50%50%になるようなパスを蹴る選手が多いんです。

それをわかってロングボールを蹴っているのでしょうか・・・

また、PIVOへのくさびのパスもディフェンスから遠い足か、ターンしやすいか、

利き足か、を考えてパスを出している選手はどのぐらいいるでしょう。

ALAへのパスもディフェンスがALAの近くにいるから後ろ足、

ディフェンスが前にいなくて1タッチでドリブル→シュートが狙えるから

前足にパスを出す。

といった事をどれだけ考えてプレーしているか。

フットサルという競技は狭いコートで行うため、相手選手との距離が

非常に近く、たった1回のパスミスが失点に繋がってしまう事もあります。

また、浮いたボールや強すぎるパスはラインを割ってしまい、

逆に弱すぎるパスは相手選手にカットされる可能性もあります。

試合中、味方へのなにげないパスでも何も考えずにプレーしてしまうと

上記のような事になり、自分たちの思うように試合を

運べなくなってしまうだけでなく、得点チャンスが減り、

失点するようなピンチを何度も招いてしまう危険があります。

試合で勝ちたい、もっと上手くなりたい、もっと楽しみたい、

と思ってフットサル・サッカーをプレーするならばインサイドキック

だけでなく、【パス】というたった1つのプレーを大切にして下さい。

上記トレーニングメニューを自主トレ・チーム練習の参考に

していただけたら嬉しいです。